このブログでは、ストレチックス本部著書「70歳からのゆる~い筋トレ&ストレッチ」執筆者が、本で書いたことの要点や、書ききれなかったことを、お伝えしていきます。

今回のテーマは「体内時計に合わせた食事で体調管理」です。

 

●体内時計と身体のリズム

 

▼体内時計と地球の時間

 

人の体内には各器官の働きを調整するためのシステムである「体内時計」というものがあるといわれています。

これは1日のリズムを刻むメカニズムで、それをつくっているのが多くの時間遺伝子というものです。

現在の研究では身体のあらゆる細胞に体内時計があることがわかっています。

脳の視交叉上核(しこうかじょうさく)という部分には、1日24.5時間の親時計、メインとなる時計が存在し、その他、肝臓、胃、腸といった臓器、皮膚や血管などの末端細胞にも子時計、サブとなる時計があるとされます。

この体内時計の24.5時間と1日24時間がかみ合わないと体調不良、病気の原因となるといわれます。

 

▼体内時計はなぜ大切か?

 

洞窟など、光があたらない暗闇のなかで閉じ込められてしまったらどうなるでしょうか。

ラットの実験で洞窟にいるように光を浴びずに生活をさせるというものがあります。

ラットの体内時計は人間と同様24.5時間です。

観察をしていると地球という外界の時間とラットの体内時計が30分ずつずれていき、昼と夜が逆転していくというのです。

人が洞窟のようなところに入ってしまうと徐々に昼夜が逆転していくことになります。

実際、洞窟生活はないだろうと思いますが、それに近い生活が、いわゆる引きこもり生活です。

1日カーテンを閉め切った室内で過ごしていると太陽光を受けず、外からの朝昼夜の情報が入ってきません。

そしてパソコンやゲームからの光が常にある状態であれば洞窟とは反対に明るい状態に置かれていることになり、朝昼夜の区別がなくなってしまうこともあるそうです。

規則正しく食事ができていればよいですが、作業を優先して食べたり食べなかったりすると体内時間の乱れていくといわれます。

 

●体内時計のリセットには光と朝食

 

体内時計を乱すように夜中まで起きたり、食事の時間が曖昧になると身体を休めるための夜の時間に活動状態になり睡眠がよく取れなかったり、日中、身体のパフォーマンスが低下したりすることがあります。

そうならないために必要なものが、朝の光と食事、特に朝食です。

夜から朝になり、太陽の光が目に入ると朝になったと認識し脳のメイン時計に刺激をあたえ、サブ時計である全身の組織に対して体内時計をリセットするために司令がでます。

リセットするというのは24.5時間で動いている身体に対し、昨日までのリズムは切り替えて、新しい日になるというはじまりのタイミングをつくることです。

また、朝食を食べることで同じく1日のはじまりを知らせることができます。

これは人によっては視力に支障があり目から光を捉えることができないことがあるため、光と食事の2つの刺激からリセットをする機能を備えたと考えられています。

朝食を食べる、食べないという意見は分かれ、それぞれ身体に適した理由があると思います。

今回は時間と食事という点から朝食の役割を見ていきます。

朝に食べるから朝食と呼ばれるものですが、体内時計のリズムからいうと「絶食を破って食べる」ことで身体が朝を認識します。

朝食をあらわす「breakfast」、これは「絶食の状態を破る最初の食事」という意味です。

絶食期間はその前の食事、一般的には前日の夕食から翌日の朝までです。

その日1日の最後の食事から翌日の食事、朝食までの絶食時間は10時間以上あるとよいとされます。

1日の終わり、次の日のはじまりのメリハリをつくる上ではあまりに遅い時間の食事にならないようにしたいものです。

朝は食べる気がしない、ダイエットでカロリーを抑えたいと朝食を省くことがあるかもしれません。

朝食なしだと身体に朝がきたことを教えない、そして昼以降に食事がかさむと体内時計は後ろにずれてしまうことになり、夜になっても身体がそれを認識しにくくなるということがあります。

 

●体内時計と食事はダイエットにも活用できる

 

▼生活リズムを整えて太りにくい状態に

 

一般的には人の生活は朝起きて、日中活動し、夜になると眠りにつくといったパターンで時間を使っています。

これも体内時計が刻む時間よって身体の働きに影響があるからと考えられています。

朝は活動をはじめるために体温が上昇し、午後になると安定して活動のパフォーマンスが上がります。

このような身体の活動から体内時計はエネルギー代謝ともかかわりがあるとされ、いつ何を食べるかにも考えが広がります。

同じ総カロリーでも朝200kcal、昼500kcal、夜700kcalで摂取するよりも、朝700kcal、昼500kcal、夜200kcalにしたほうが腹囲の周囲径の減少が大きかったということがあり、メタボリックシンドロームの予防改善、ダイエットにも有効ということがわかっています。

朝食はエネルギー源を取り入れ活動のために消費されますが、夜は休息に当たるため使い切れないエネルギーを溜めるようになります。

(身体の細胞、器官は動いており、修復のためにも消費はしています。)

また、朝食の方が食事誘導性代謝という食べることで消費するエネルギーが高いとされているので効率よくカロリーを使うができます。

起床時間や就寝時間が日々大きく異なっていると体内時計の朝、昼、夜がずれやすくなり食事の時間もずれが起こります。

エネルギーが必要な朝の時間帯の食事を抜いてしまったりするとエネルギーをため込む夜の食事量が増えていくことがあります。

同じ食事でも食べる時間によって血糖値の上り方が異なり、夜は上がりやすくなるとされます。また、睡眠中は下がりにくく脂肪をためやすくなると考えられています。

朝までに長い空腹時間をつくることを考えると、1日に最初の食事から夕食までを10~12時間以内に収めることができるとよく、10時間以内にすると肥満や高血圧が改善されたという調査報告があります。

朝、昼、夜と決まった時間帯に食べることができ一定時間、血糖値が安定していれば次の食事の際の血糖値の急激な上昇を抑えることができます。

最初にとった食事が次の食事の血糖値に影響を及ぼすことをセカンドミール効果といいます。

 

▼体内時計のずれを整える食事とは?

 

1日24時間の地球の時間と、体内時計の24.5時間のずれをリセットして日中の活動、夜の休息を促すには朝の太陽の光と朝食。

栄養のバランスよくという点ではいろいろなものを過不足なく食べるというのが定番ですが、何を食べると時間のずれを戻しやすいかということでみていきましょう。

三大栄養素である炭水化物、たんぱく質、脂質での組み合わせで行ったマウスでの研究、マウスがもつ時間遺伝子の動きをみるものです。

まずはエネルギー源となる炭水化物、糖分であるグルコースのみを与えた場合は体内時計の動きは起こらなかったとされます。

いくつパターンを変えてもっとも反応がよかったのがグルコールとたんぱく質の組み合わせでした。

炭水化物でもとくに血糖値を上昇させやすいGI値(グリセミックインデックス)が高い食べもが体内時計の調節によい反応があるそうです。

具体的には精白米、うどん、パン、野菜類ではじゃがいも、にんじんなどです。

低GI値の玄米やそば、きのこ類、牛乳などは血糖値の上昇が緩やかなのでダイエットによいとされていますが体内時計を動かす点では劣るそうです。

これらの反応を活用するのであれば朝食では高GI値のもので体内時計をリセットさせ、夜は1日の時間をずらさないように低GI値のものを選ぶのがよいと提案されています。

たんぱく質、脂質でいえば魚類です。

魚に含まれるDHA、EPAといったものは朝の方が吸収がよく体内時計を前に進めていく効果があるということです。

 

▼時差ボケも体内時計の働きで予防

 

朝食の取り方により体内時計がリセットされて1日のはじまりを身体に伝えることができるというのは時差ボケの対処にも有効です。

時差ボケというのは海外への長い移動により、国や地域によって時差によってその場所の時間、昼や夜が変わってしまうことで生じます。

それを防ぐのが機内食の摂り方です。

研究者によると時差ボケを起こさないためには直前まで目的地の時刻に合わせて生活をすることと提案されています。

たとえば飛行機の出発の時間が20時頃であれば18時くらいに夕食として食事を済ませておき、その次の食事までを絶食時間とします。

その後の食事は機内食を出されるままに食べるのではなく、現地での朝食の時間帯に合わせて食事をするように調節をすることが体内時計を崩れさせないポイントとされています。

たとえば、その機内食が2回あるとして1回目のタイミングが現地時間の深夜帯であればパス、2回目が朝にあたる時間であればそれを現地での朝食として食べることで体内時計をリセットさせることができるといいます。

肉か魚かでいうと、魚のほうが体内時計の動きを促すものなので適しています。

 

●子供の生活リズムにも朝食が大切

 

「早寝、早起き、朝ごはん」を意識しましょうという運動が「早寝早起き朝ごはん」全国協議会、文部科学省とともに推進されています。

内容は文言の通りですが、朝食をしっかり食べ規則正しい生活リズムを身につけましょうという運動です。

子供での調査では朝食を毎日食べているほうが、学力も体力も向上するといったことがあらわれています。

地域によってはこの運動を積極的に行い子供は授業を集中して受けることができるために塾にいく必要がない、反対に学校の後に遅くまで塾に行って朝はぎりぎりまで寝てしまうため朝食を食べないといった差が出ていることもあるようです。

身体を動かすためのエネルギーを取り入れることができていることはもちろん、朝食により朝が来たと認識させ体内時計がリセットできて活動がしやすい状態になるということもあると思います。

 

●まとめ

 

・体内時計は脳と身体の各器官にあり活動を調整している。

・体内時計のずれがあると体調にも影響がある。

・食事の時間を体内時計に合わせるとダイエット効果もある。

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ストレッチ専門店ストレチックス
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本部著書&公式ブログ 監修・執筆

本部研修トレーナー 渡辺 久進

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