首こり、肩こり解消のためのストレッチ&ほぐし方を「完全解説」

【肩甲骨周囲筋(肩甲挙筋など)】のストレッチとほぐし方”7選”

国民的な不定愁訴である首こり、肩こり。
首は円柱状なので前後左右に筋肉があり、肩甲骨までつながっています。
自分がカタくなっているところがこの筋肉かな?と想像しながら取り入れてみてください。

 

●ストレッチのポイント

各ストレッチは1部位あたり20秒程度、ゆっくり気持ちよく伸びている感覚を保ち行いましょう。
伸ばしている間は自然な呼吸を続けましょう。
左右行うものはカタさを感じる側を多めに行いましょう。
デスクワークなどの仕事の合間、身体が温まっている入浴後、身体を休める就寝前がおすすめです。
強い痛みがある、動かして肩や腕に痺れが出るような場合は中止し、医療機関などでみてもらうようにしましょう。

 

※この記事で紹介する「肩甲骨周囲筋(肩甲挙筋など)のストレッチとほぐし方7選」

1:僧帽筋(そうぼうきん)
2:肩甲挙筋(けんこうきょきん)
3:大菱形筋(だいりょうけいきん)・小菱形筋(しょうりょうけいきん)
4:胸鎖乳突筋(きょうさにゅうとつきん)
5:頭板状筋(とうばんじょうきん)・頸板状筋(けいばんじょうきん)
6:後頭下筋群(こうとうかきんぐん)
7:斜角筋(しゃかくきん)

(記事提供)東京都(文京区、北区、中央区、板橋区)、埼玉上尾、千葉市川妙典、北海道(札幌・網走)、滋賀(草津・近江八幡)、山口、高知、長崎諫早のストレッチ専門店ストレチックス本部

 

1:僧帽筋(そうぼうきん)
肩こりの代表!僧帽筋の特徴とストレッチ

僧帽筋は頭と背骨、肩甲骨をつなぐ背面にある大きな筋肉です。
特に首に近い上部の部分は肩こりがあるときに揉んでもらうと気持ちの良い部分。
こりというのは筋肉の筋繊維の血行不良により老廃物が蓄積してかカタくなってしまった部分に感じるものです。
僧帽筋の上部の筋繊維は肩甲骨を引き上げる、頭側に持ち上げる機能があり肩こりでは重力に逆らって持ち上げている状態が続いています。

また日常の姿勢からも負担がかかりやすい部分です。
首の上にのっている頭の重さは体重の8~10%あります。
常に頭の位置が背骨の真上にあり、無理に筋肉で支えることがなければ僧帽筋の負担は少ないのですが、デスクワークなど頭が前に出てしまうような姿勢が続くと負担がかかり疲労を起こします。
さらにそれが毎日になれば筋肉が回復する時間が少なくなり慢性的な肩こりになります。

また、僧帽筋は大きな筋肉で肩こりを起こす上部の筋繊維と下部の筋繊維の役割が対になっています。
僧帽筋の下部は上部と反対に肩甲骨を下方向に下げる役割があります。

上部側の筋肉が緊張してカタくなると下部の筋肉の力も機能しにくくなります。
意識しにくい部分かもしれませんがストレッチのさいには下部をつかって上部を伸ばすようなイメージ行うとよいと思います。

 

▼左側の僧帽筋上部のストレッチ

左腕を後ろに回して脇をしめる。
首を右側に傾けて右手を軽く頭に添える。
イタ気持ちよい感覚で20秒程度キープ。
反対側も同様に行う。

 

2:肩甲挙筋(けんこうきょきん)
首すじのこりに!肩甲挙筋の特徴とストレッチ

肩甲挙筋は背骨と肩甲骨をつなぐ筋肉です。
筋肉は層になっていますが僧帽筋の下の層にあり、僧帽筋に比べると小さな筋肉です。
筋肉名の通り、肩甲骨を挙げるために機能します。

「首筋のこり」というとこの筋肉もカタくなり原因になっている一つです。
人の身体は脳から神経が出ていますが、その神経の通り道に肩甲挙筋が重なっています。

そのため肩甲挙筋がカタくなってしまうとその神経を圧迫して首や肩のだるさや痛みにもつながります。
首の側面に走行をしていており、寝違いのさいに痛みを起こす部分といわれています。

 

▼左側の肩甲挙筋のストレッチ

首をしっかり下に曲げて、右方向に向ける。
右手を軽く頭の上に添える。
右脇が開かないように真上から添えるようにする。
イタ気持ちよい感覚で20秒キープ。
反対側も同様に行う。

 

3:大菱形筋(だいりょうけいきん)・小菱形筋(しょうりょうけいきん)
肩甲骨の動きをスムーズに!菱形筋のほぐし方

菱形筋は僧帽筋の下層にあるひし形の薄い筋肉です。
左右の肩甲骨の間にあり、大菱形筋は背骨の胸椎と肩甲骨、小菱形筋は首の頸椎と肩甲骨をつないでいます。
肩甲挙筋と同じく走行する神経の通り道にあり、肩甲骨の首から肩甲骨の間にかけてまでだるさや痛みがあるようなときに、この筋肉のカタさが要因になっていることがあります。

菱形筋の機能は肩甲骨を背骨側に寄せる、引き付けることです。
筋力の衰えや疲労がたまり働きが悪くなると肩甲骨の位置を安定させることができなくなり背骨から遠ざかるようになります。
肩甲骨が背骨から離れていくと背中は丸まりやすく猫背になることが多くみられます。

反対に過緊張で肩甲骨が背骨に寄りすぎてしまうと首や肩のカタさに影響もします。
胸を張ろうとすると肩甲骨を寄せることを意識することもあると思いますが過剰になるとマイナスです。
筋力が強いわけでなく力んでいるだけなので、腕や肩周りの動きの制限にもなります。

肩甲骨から腕の重さを支えるためのストレスがかかりやすい筋肉なので、柔らかく適切な位置に戻せるように周囲の筋肉も含めてケアをしましょう。

 

▼菱形筋のほぐし方

仰向けになりテニスボールを肩甲骨と背骨の間におく。
1か所につき1分程度ゆっくりと圧をかけ、3~4か所位置を変えて行う。
背中を無理に押し付けないようにする。
余裕があれば腕を動かしてあたる感覚を変える。
イタ気持ちい感覚で各部分で1分程度キープ。
反対側も同様に行う。

 

4:胸鎖乳突筋(きょうさにゅうとつきん)
頭の位置を整える!胸鎖乳突筋のストレッチ

胸の真ん中には胸骨、その両側には鎖骨があります。
その2つの骨から首の前側および側面を通り、耳の後側あたりの骨の突起である乳様突起という部分にまでつく筋肉です。
左右それぞれに付着して首を横に捻ると浮き上がり、帯状に目立つ筋肉です。

両側が同時に働くと頭が前方向に移動し、あごを突き出すような動作ができます。
左右別々にも機能し、それぞれが左右に首を横に倒す方向に動かします。

また捻る動作では右側の胸鎖乳突筋が働くと頭は左側に捻られ、左側が働けば右方向に捻る対側回旋をします。
この筋肉の片側だけの緊張は首を反対側に回旋させることになり頭が斜め前を向くような姿勢の原因の1つになります。

肩こりや首こりだと僧帽筋のあたりを緩めたくなりますが、首を立体的に考えると頸椎のすぐ近くや前側の部分も頭のポジションを支えるために機能しています。

環境にもよりますがデスクワークでパソコンの画面をみるさいは目線を下向きに落としていることがあったり、スマートフォンを使う際にも画面に向かって頭を下げていたりすることがあると思います。
胸鎖乳突筋のストレッチは上方向への動きなので下方向に使われている首の動きと目線の高さを戻すようにするためにもよいと思います。

▼胸鎖乳突筋のストレッチ

左腕を後ろに回して固定し、首を左斜めの方向に向ける。
目線を上に向けてあごを左斜め上側に引き上げるように上を向く。
左の鎖骨を下に下げるように軽く押さえる。
イタ気持ちよい感覚で20秒程度キープ。
反対側も同様に行う。

 

5:頭板状筋(とうばんじょうきん)・頸板状筋(けいばんじょうきん)
背中と頭をつないで支える!頭板状筋・頸板状筋のストレッチ

板状という名前の通り板のような形状をしている特徴があります。
頭板状筋は背骨の頸椎の中間あたりから胸椎の上部から頭部の乳様突起、後頭骨まで付着し、頸板状筋は胸椎の上部から首につながっています。

筋肉の機能は頭と首を上に向けること、左右に捻ること、横に倒すことです。
付着しているが胸椎なので、首を動かす支点は背中の方とからいうことがわかります。

頭を上に向けるときに後頭部から持ち上げるのではなく、肩甲骨のあたりから動かすことが首全体をしっかり使うことになります。
左右に振り向くときにも頭だけが向くのではなく背骨から動かす意識で回旋すると頸椎全体の動きになります。

頭を動かす意識では頭だけなので、頭が乗っている首を動かす意識で、頭を動かしましょう。

▼左側の頭板状筋・頸板状筋のストレッチ

真横を向くように首を右側にしっかりと向ける。
目線を下に向け、頭を下げ右手を軽く頭の上に添える。
イタ気持ちよい感覚で20秒程度キープ。
反対側も同様におこなう。

 

6:後頭下筋群(こうとうかきんぐん)
首こり、頭痛の解消にも!後頭下筋群のほぐし方

後頭下筋群は後頭部と頸椎をつなぐ筋肉の集まりです。
小さな筋肉で頸椎の1番である環椎、または2番の環椎から頭の後側の後頭骨につながっています。
主な機能は頭を後ろ側に倒すことと左右に捻る回旋動作です。

長さの短い筋肉のため大きく動かすよりはコンパクトに頭の向きを変えるといったことに使われます。
頭につながるので他の首周りの筋肉と同様に、頭のポジションにより負担がかかりやすい筋肉です。
猫背になると背中が丸まるため背骨全体が丸くなれば頭は下へ落ちます。

特にスマホ首、ストレートネックといわれるような頸椎の適切なカーブが減少してしまい、直線的になってしまうと頸椎全体で頭を起こすことが行いにくくなります。
それでも目線を上げるために頭を持ち上げますが、その頭の支える一つが後頭下筋群です。

また、筋肉の一部に頭部へつながる神経が重なるため、カタくなってしまうことで神経を圧迫して片頭痛の原因にもなるといわれます。

▼後頭下筋群のほぐし方

テニスボールを2つつなげる(テープでまとめる、袋状のものに入れる、同様のかたちの専用のアイテムがあれば活用しましょう)。
仰向けで後頭部と首の境目あたりに手にテニスボールをおく。
1分程度ゆっくりと圧をかける。
無理に頭を押し付けず重さをかける。
イタ気持ちいい感覚で1分程度キープ。

 

7:斜角筋(しゃかくきん)
呼吸でも疲れやすい!斜角筋のストレッチ

斜角筋は前斜角筋、中斜角筋、後斜角筋の3種があります。
主な役割は首を前に倒すことと横に傾けること、頸椎の屈曲と側屈です。

第1肋骨または第2肋骨から頸椎の側面に付着する小さな筋肉です。
頸椎に付着する筋肉なので首の動きに働きますが、もう一つの機能が呼吸の補助をすることです。
あくまで補助の役割で、呼吸のメインは肋骨の下部につく横隔膜です。

たとえば頑張って走った後は呼吸が荒くなります。
このとき肩で息をするような感覚になり、強度の高い運動の際は努力呼吸が起こります。

これが肋骨を引き上げて呼吸を助ける斜角筋の役割です。
運動時でなくても横隔膜の働きが悪い場合は日常で斜角筋を多用してしまい、首こりや肩こりが起こることがあります。

▼左側の斜角筋のストレッチ

首を右側にしっかり傾ける。
傾けたまま斜め上側を向いて首の表側を前に出すようにする。
イタ気持ちよい感覚で20秒程度キープ。
反対側も同様に行う。

●まとめ

※この記事で紹介した「肩甲骨周囲筋(肩甲挙筋など)のストレッチとほぐし方7選」

1:僧帽筋(そうぼうきん)
2:肩甲挙筋(けんこうきょきん)
3:大菱形筋(だいりょうけいきん)・小菱形筋(しょうりょうけいきん)
4:胸鎖乳突筋(きょうさにゅうとつきん)
5:頭板状筋(とうばんじょうきん)・頸板状筋(けいばんじょうきん)
6:後頭下筋群(こうとうかきんぐん)
7:斜角筋(しゃかくきん)

 

首こり、肩こりの解消に役立つストレッチとほぐし方7選を紹介しました。
何日かに1回まとめて行うよりも、毎日少しでも、頻度をあげて行うことでカタさが強くなる前に改善させることができます。
日常でストレッチを取り入れる習慣をつくりましょう!

 

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