骨盤の前傾&後傾の解消に、骨盤の傾きを整えるストレッチとトレーニング10選

骨盤が歪んでいるといわれたこと、また自身でそのように感じていることはないでしょうか?
今回は骨盤の動きである、「前傾」「後傾」という傾き方に合わせてそれぞれ5つ、合わせて10種類のストレッチとトレーニングを紹介します。
前傾が強い方は前傾解消を、後傾の方は後傾解消のものを取り入れて前後の動きのバランスがとれるようにしていきましょう。
ご自分の身体の状態に合わせて気持ちよくできるものを行ってみてください。

骨盤前傾の特徴

まず、骨盤とは腸骨、坐骨、恥骨、仙骨という骨が組み合わさっているものです。
背骨と太ももの大腿骨の間にあって上半身の動きと下半身の動きをつないでいる部分です。

その骨盤が歪んでいると気にされるかたもいるかもしれませんが、それぞれの骨はしっかりとくっついているので骨の位置がずれて歪んでいくということはほとんどないといわれます。
骨盤の位置がまっすぐではないということが気になるのは、骨盤がその周りにある筋肉によって引っ張られたりして、位置をかえて動くということがあるからです。

その骨盤の動きの一つに前傾というものがあり、特に横から骨盤を見たときに、前側に向かって傾いているということ指しています。
前側にというのは、骨盤の前側にある「上前腸骨棘」という部分と、後ろ側にある「上後腸骨棘」
の高さを比べたときに、「上前腸骨棘」の位置が低い位置にあるということが指標になります。

理想的な立ち姿勢、骨格の並びというのは、骨盤がやや前傾しているのがよいとされています。
しかし、人によってはこの前傾の角度が大きくなっている場合もあり、腰が反ったようになる、お尻を後ろに引いているようにみえるといった傾向があります。

骨盤には背骨や肋骨、大腿、膝まで多くの筋肉がつながっていて、それらの筋肉が強かったり弱かったり、短くなったり長くなったりすることで付着している骨が動かされます。
骨盤を前傾させる筋肉はいくつかありますが、代表的なものの一つに大腿直筋があります。
これは太ももの前側にある筋肉で、骨盤から膝の下へと延びているのですが、大腿直筋がカタくなったり、強くなったりすることで骨盤が前傾しやすくなります。

反対に骨盤を後ろに傾ける、後傾させる筋肉の代表的なものにはハムストリングがあります。
これは太ももの裏側にあり大腿直筋の対になる筋肉ですが、ハムストリングが弱くなったりすると骨盤が後傾させにくくなり、前傾方向にいきやすくなります。

その他の筋肉も含めてですが、骨盤の前傾、後傾に影響する筋肉の強い、弱いがあることで、角度が変わっていき、前傾角度が大きい姿勢にもなっていきます。

この前傾の角度が大きくなっていると、

腰が反って丸めにくい、
太ももの前側が張りやすい
お尻が大きくなりやすい、見えやすい

といったことが起こりやすくなります。

前傾しすぎている骨盤を改善していくには、前傾させる筋肉をストレッチすること、後傾させる筋肉を鍛えて前後のバランスをとっていくことが対策になります。

骨盤前傾の解消のためのストレッチとトレーニング

骨盤後傾になりやすい方のための、おすすめストレッチと筋力トレーニングです。
回数や秒数は目安です。
股関節や膝が悪い、負荷がかかると痛いといった場合は医療機関に相談し、できる種目のみをやるようにチャレンジしてください。

大腿直筋のストレッチ

太ももの前側の筋肉のストレッチ

片足の足首か足の甲をもって後ろ側に引いていきます。
骨盤の前側が広がるように足を後ろに持っていきます。
つかんでいる足の踵をお尻に近づけていきます。
腹筋に力が入ると腰が反らずに行えます。
20~30秒を目安に行いましょう。

 

脊柱起立筋のストレッチ

背中の筋肉のストレッチ

四つん這いの体勢をつくります。
背中を丸めて、丸めたまま、徐々にお尻を引いて、踵をお尻に近づけていきます。
肘を緩めて体を下までおろします。
背骨全体の丸みを意識して徐々に動く幅を広げましょう。

 

レッグカール

太ももの裏側の筋肉、ハムストリングのトレーニング

仰向けになり、両足の踵を椅子などの上に置きます。
膝と股関節が90度程度になるようにします。
踵で椅子を押して、踵をお尻に近づけるようにします。
ハムストリングが働くとお尻が少し浮くように動きます。
8~10回を2~3セット目安にしましょう。

 

ヒップリフト

お尻の筋肉、大殿筋のトレーニング

仰向けになり膝を立て、足を骨盤の幅くらいにして、踵はお尻に近づけておきます。
お尻の力で骨盤を床から持ちあげ、膝から骨盤までがまっすぐになるようにします。
腰が反って、お腹が出ないように気をつけましょう。
浮いたお尻をさげて繰り返します。
8~10回を2~3セットを目安にしましょう。

 

ヒップエクステンション

お尻・太ももの裏側の筋肉、大殿筋・ハムストリングのトレーニング

四つん這いの体勢をつくります。
お腹を薄くするようにして、背中をまっすぐにします
片足をゆっくり後ろに伸ばします。
背中から踵までがまっすぐ伸びるようにします。
足を戻して反対側の足を伸ばします。
腰が反らないように、高く上げ過ぎないようにしましょう。
8~10回を2~3セット目安にしましょう。

 

骨盤後傾の特徴

はじめに紹介したように、骨盤の骨そのものは靭帯でしっかり止められていますのでそれ自体がかたちをかえることはほぼありません。
その周囲の筋肉の影響で骨盤後傾という、骨盤が後に向かって傾いく動きがあります。
骨盤前傾と反対に、骨盤の前側にある「上前腸骨棘」という部分と、後ろ側にある「上後腸骨棘」
の高さを比べたときに、「上前腸骨棘」の位置が高い位置にあるということが指標になります。

立ち姿勢としては、下腹が突き出たようになる、背中から腰までが直線的になってみえるといった傾向があります。

骨盤を後傾させる筋肉は、骨盤前傾が強い方のトレーニングで出てきたハムストリングが代表的です。
ハムストリングは骨盤の後方から膝の後ろ側に向かって付着しており、骨盤が膝下の方向引っ張られてしまうことで後傾が起こります。
このように後傾に働く筋肉はストレッチをして短縮を改善するようにしていきましょう。

一方、骨盤を前傾させる筋肉はトレーニングをして、強さを取り戻すようにしていきましょう。
後傾させるハムストリングと対になっている大腿直筋、腸腰筋といった筋肉の働きをよくしていくことが必要です。

骨格の配列としては、立っている状態では骨盤はやや前傾していることが理想とされるので、
後傾というのは、理想的な姿勢と反対の方向にいってしまっているということです。
骨盤が後傾していると・・・

前屈したときに体が前に倒れにくい、
太ももの後ろ側が伸びにくい、
お尻が小さく、カタくなりやすい

といった傾向があります。

それは、後傾させる筋肉がカタくなっていたり、弱くなっていたり、前傾させる筋肉が働きにくくなったりすることが多いからです。
骨盤後傾の改善のためには、それに働く筋肉のストレッチと、骨盤を前側に傾ける筋肉のトレーニングをしていくことでバランスをとっていくことが対策になります。

 

骨盤後傾の解消のためのストレッチとトレーニング

骨盤後傾になりやすい方のための、おすすめストレッチと筋力トレーニングです。
回数や秒数は目安です。
股関節や膝が悪い、負荷がかかると痛いといった場合は医療機関に相談し、できる種目のみをやるようにチャレンジしてください。

 

ハムストリングのストレッチ(仰向け)

骨盤後傾に働く太ももの後ろ側の筋肉のストレッチ

仰向けになって両膝を立てます。
片足の足の裏にタオルをかけて膝を伸ばして引き寄せます。
頭が浮かないように、胸を張って引き寄せるようにしましょう。
余裕があれば反対側の足を下に伸ばしていきます。
20~30秒を目安に行いましょう。

 

ハムストリングストレッチ(椅子座位)

骨盤後傾に働く太ももの後ろ側の筋肉のストレッチ

椅子に座って足を腰の幅程度にします。
片足を伸ばして踵を床につけます。
上半身は背筋を伸ばして胸を張ります。
背筋を伸ばしたまま上半身を少しずつ前に傾けます。
余裕があればつま先の向きを、内側、外側に向けて伸びる部分を変えてみましょう。
20~30秒を目安に行いましょう。

 

大殿筋のストレッチ

骨盤後傾に働くお尻の筋肉のストレッチ

仰向けになり、片足を上げて膝を曲げ、太もも、膝、脛を外側に向けます
手で足を抱えて胸に向かって引き寄せます。
頭が浮かないように上半身は安定しましょう。
お尻の面積を広げるようにして伸ばします。
20~30秒を目安に行いましょう。

 

仰向けニーアップ

骨盤前傾に働く腸腰筋のトレーニング

仰向けになり足を骨盤の幅程度にして伸ばし、両手を腰の下にいれます。
片足の膝を上に持ち上げ引き寄せていきます。
ゆっくり戻して反対側の足も引き寄せて、交互に繰り返します。
膝を持ち上げるときにお尻が持ち上がらないようにして行いましょう。
交互に8~10回×2~3セット目安にしましょう。

 

ヒップフレクション

骨盤前傾に働く腸腰筋、脊柱起立筋のトレーニング、後傾に働くハムストリングストレッチ

立位で椅子の背もたれなどに手を添えて支えます。
太ももとお尻の間を後ろに引くようにして体を前に傾けます。
胸を張り、つま先に位置に胸がくるようにしましょう。
体を傾けたまま、お尻を少しずつ後ろに遠ざけていきます。
お尻の位置をゆっくり戻して、下げる動きを繰り返します。
お尻の位置を高くするようなイメージで行いましょう。
8~10回を2~3セット目安にしましょう。

 

今回は合わせて10種類紹介しました。
日常の立ち方や座り方、取り組んできたスポーツによっても骨盤の角度は変わっていきます。
骨盤の前傾が優位であれば後傾方向への動きが苦手、後傾が優位になっていれば前傾方向に動かしにくいものや、筋肉を使っている感じがわかりにくいことがあるかもしれません。
また、股関節や膝関節の疾患によって骨盤のバランスが変わっていくこともあります。
腰痛や股関節痛、違和感があるときには医療機関で状態を診断してもらうことも検討しましょう。
姿勢やスタイルが気になる方は毎日少しずつ取り入れてみてください。

 

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