このブログでは、ストレチックス本部著書「70歳からのゆる~い筋トレ&ストレッチ」
執筆者が、本で書いたことの要点や、書ききれなかったことを、お伝えしていきます。今回は「胸椎(きょうつい)」についてです。
さっそくですが、胸椎という部分をご存じでしょうか。
脊椎動物の一員である私たち人間にはなくてはならない脊椎、その一部の範囲を胸椎と呼びます。
脊椎は脊柱、背骨という呼び方になじみがあると思うので以降、背骨という表現で進めていきます。
背骨は椎骨という骨が24個積み重なっている構造をしています。
骨盤があり、その上に腰椎という5つの椎骨、今回の胸椎が12個、その上部に首の部分である頸椎が7つで構成されています。
腰椎は腰、頸椎は首、胸椎は胸と大まかな部分に分けられていますが胸椎は背骨がある背中の部分でいうと、首の下の部分から背中の中央よりやや下の部分まで位置しています。
★背骨の構造(頸椎~腰椎までで24個)
胸椎の構造の特徴は、肋骨と接していて関節をつくっていることがあげられます。
そして背中のかたちを見てわかるように、後ろ側に向かって丸みを帯びて連なっています。
この丸みを帯びているというのが弯曲、胸椎は後ろ側に向かっているので後弯という表現をします。
なお、頸椎と腰椎は前に向かって弯曲していて前弯している構造をしています。
胸椎の後弯は自然なものですが、過剰に後弯、過後弯することが厄介です。
過後弯は背中の上から中間程度までの丸さが強くなっていくことなので、想像がつく通り猫背という状態になります。
猫背の正体は胸椎の過後弯なのです。
ではその猫背の改善のためにどうする?といったことですが、それはまた後程。
12個の椎体で構成されている長さのある胸椎なので、様々な筋肉が付着しています。
背骨と脚の太ももをつなぐ大腰筋、背骨をまっすぐ立てるために脊柱起立筋、肩甲骨とつながる僧帽筋、菱形筋、腕につながる広背筋、といったように上下左右に向い、足も腕も動かすための筋肉が存在しています。
姿勢にも手足の動きにも関連する筋肉がついているので、筋肉の筋力や柔軟性が胸椎に影響し、胸椎の動きが筋肉の付く各部位の動きのよい点、よくない点にあらわれてくると考えられます。
胸椎の過後弯が起こると背中が丸くなりますが、その上に載っている頭はどの方向にいくでしょう。
一緒に後ろにいくことはなく、前に向うようになります。
背中の重さが後にきた分のバランスをとるために頭を前に出す傾向にあるのです。
胴体の上に頭がまっすぐ載っていないということが起こりますが、頭が下に墜落することはありません。
それは頭を支えるための筋肉が落ちないように耐えているからです。
それらは首の横であったり後ろであったりするので、負担が掛かっていることで首の凝り、肩の凝りへと症状があらわれてくる要因となるのです。
胸椎の左右には肩甲骨があります。
そして肩甲骨の先には腕、肩甲骨の動きと肩、腕の動きが連携してスムーズに動くのですがここにも胸椎の動きが関連してきます。
例えば、両腕をバンザイ。
この時には腕と肩甲骨のほかに、胸椎の伸展という動きが伴います。
これまで出てきた後弯する動きは屈曲という動きで腹筋運動をするように丸める方向を指します。
そして伸展は背中を後ろに反らす側の動きです。
背中を丸めながら腕を上げてみるときれいに上まで上がらないことがわかると思います。
腕の動きだけでなく、胸椎が伸びあがるような動きをして、肩甲骨と腕の動きの可動域をつくり出しているのです。
そして胸椎の動きで特徴的なことが回旋運動です。
体を捻る、ねじる動作では積み重なっている椎体の一つ一つが少しずつ動き、大きな動きになっています。
特に胸椎の部分は背骨の中でも回旋の動きに適したかたちをしています。
対して、胸椎の下に位置する腰の腰椎は捻る動きには適していないのです。
「腰を回す」という動きは体にとっては適切ではないといえます。
日常生活で後ろにあるものを体を捻って取ろうとしたり、スポーツではゴルフやテニスで体を回してスイングしたり、ランニングで腕を振るということなどでこの胸椎の回旋を使っていることになります。
胸椎が動きにくくなることで、捻る動作をする際に、回旋動作が苦手な腰椎を動かして補おうとします。
本来、苦手な構造をしているものを動かすので負担が掛かり、それが腰の不具合、痛みを起こす要因にもなります。
また、腕を大きく動かすときなど、胸椎の動きを悪さがあることで肩や肘を無理に動かしてしまうことも考えられます。
スポーツ動作でいうと「手打ちになる」「手投げ」になるというような、胴体の大きな力を活用できなくなっているようなことです。
姿勢の面、そして回旋という運動動作の部分から見てきました。
丸まったまま、固まったままということでは見た目にも動きにもあまり良いことはありません。
ということで、ストレッチ、エクササイズで「胸椎の伸展」と「胸椎の回旋」の衰えを防ぎましょう。
★胸椎の伸展(胸の筋肉のストレッチ)
両手を後ろで組んで肩甲骨を寄せます。
胸の中心を前に出すようにします。
腰が反ってお腹が突きでないように注意しましょう。
★胸椎の回旋
横向きに寝て腕を胸の高さに伸ばして重ねます。
股関節と膝を90度程度に曲げておきます。
胸と腕を背中側に向かってゆっくり広げます。
顔は上の手を追いかけるように、胸が天井に向くようにします。
足の位置が動かないように注意しましょう。
自分で見たり触ったりすることがなかなかない胸椎。
意識して動かす、動いているイメージを持っていきたい部分です。
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ストレッチ専門店ストレチックス
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本部著書&公式ブログ 監修・執筆
本部研修トレーナー 渡辺 久進
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