このブログでは、ストレチックス本部著書「70歳からのゆる~い筋トレ&ストレッチ」執筆者が、本で書いたことの要点や、書ききれなかったことを、お伝えしていきます。

今回のテーマは「ゴルフスイングには肩甲骨と胸椎の動きをよく!」です。

●ゴルフスイングの動き

▼ゴルフの動き:アドレス

まずショットを打つにはそれぞれに適したアドレスをとることからですが、足のスタンス、ボールとの距離など体格やクラブに合わせて変わることと思います。

アドレスにおいていろいろポイントになる部分はありますが、ここでは骨盤と肩甲骨についてみていきます。

骨盤については骨盤の前傾という動作がアドレスには適しているといえます。

前傾の動きは骨盤が前方向に傾いている状態を指します。腰が入っているといった表現でもよいかもしれません。

骨盤の前傾により背中がまっすぐに保ちやすく回転のための中心軸が安定します。

肩甲骨については肩が上がらない、首が短くならないポジションがよいといわれます。

これは肩甲骨の下制という動作です。脇が必要以上に開かずに姿勢をとることができます。

▼ゴルフの動き:バックスイング~ダウンスイング

続いてバックスイングともいわれる体の後方に向かっての回旋です。

特に股関節、胸椎、肩甲骨、肩関節といった部分が回旋し、後ろにためをつくり次の動きへつなげます。

右側への体重移動と上半身の回旋によりわき腹の筋肉である腹斜筋、内ももの筋肉である内転筋など体を捻ろうとする筋肉が働きます。

ダウンスイングは後方にためた力を解放してクラブヘッドがボールに向かいます。

後方に回旋した胸椎と肩甲骨が逆回転をする、左右の股関節が骨盤を支えて上下から反対足に向かって体重移動するといった動きがつくられます。

右側に体重移動した力を左サイドの筋肉で受け止めてクラブを振り落とす動きです。

胸椎の回旋、骨盤の左回旋、左の股関節は内側に回旋をしていきます。

肩甲骨は下制を維持して安定させること必要です。

▼ゴルフの動き:インパクト~フィニッシュ

その後インパクトに向かいますが腰椎を安定させて前後左右の余計なブレを抑えます。そのためには腹圧の維持と回旋をするための胸椎と股関節の可動性が働くことです。

フォロースルーではインパクトにより減速したクラブを反対側に送ります。

このときに右に回旋とともに内転した肩甲骨がしっかり外転していきます。

フィニッシュでは体重が左足の拇指球に乗っていた体重がその足の踵へ移っていきます。

個々が得意な動き、可動性がある関節がある使いやすい部分があるのでどの部分を意識的に使うかは分かれるものだと思います。

体はどこかの関節の動きが低下すると他の部分で補うようになります。

しかし、苦手な関節を他で補うことをしてしまうとそこには負担がかかります。

●ゴルフスイングでの肩甲骨と胸椎

▼ゴルフで活躍:肩甲骨の動き

肩甲骨は背骨と肋骨でつくられる胸郭の上に載っている状態です。その上を肩甲骨の前面がスライドするように動いています。

その動きがスムーズでなくなると肩甲骨が硬くなったといわれます。

肩甲骨は上下、前後にと動くことができます。

首に近づけるようにすくめる、下げる上下の動作を「挙上」「下制」、胸を張る、背中を丸める前後の動きを「内転」「外転」、腕ごとバンザイ、元に下げる動作を「上方回旋」「下方回旋」という関節の動きができます。

たとえば、アドレスの際に首や肩に力が入って力んでいるような動きは挙上の動きが強くなっているので、下制して下ろす動きを身につけていけるとよいことになります。

また、肩甲骨は胸郭の上に載っているとありましたが、互いに連動しています。

背中が丸まって左右の肩甲骨は背骨から離れて前側にいきます。

これは肩甲骨の外転がしていく動きです。

▼ゴルフで活躍:胸椎の動き

胸椎は背骨の部分の一つです。背骨は首から腰まで椎骨という骨が連なっています。

その中で首の下から腰までの部分を指します。

先ほど出てきた胸郭を構成する一つです。

胸郭は背中の胸椎、周りの肋骨、表側の胸骨から構成されています。

背中の胸椎は後ろに丸くなった形をしていますが、それがさらに丸くなると肋骨の動きにくくなったり表側の胸骨がへこんだようなかたちになるようなこともあります。

胸椎の動き、胸椎に限らず背骨全体の動きですが、前に向かって丸まる「屈曲」、背中側に反る「伸展」、左右に体を曲げる「側屈」、そして捻る「回旋」という動きです。

アドレスからフィニッシまで背骨全体の動作が入っていきますし、ゴルフ、その他スポーツにだけでなく日常でも柔軟に動きができてほしい部分です。

▼肩甲骨&胸椎を意識しよう

改めてゴルフスイングでの体の動き、特に肩甲骨と胸椎についてみていきます。

アドレスでは前述したように首や肩を力ませずに肩甲骨を下制しておくことが必要です。

そして胸椎は反らせるまでいかなくとも、猫背で背中全体が丸くなったかたちにならないことができるとよいフォームになります。

下半身の柔軟性も関わりますが、背中が丸くなり、横から見たときなにCの字のようになっていると足や股関節にしっかり重心がのっているようになりにくい場合が多いです。

胸椎の丸みが強くなることで肩甲骨も下げにくくなります。

バックスイングでは右利きの場合は当然、右方向に向かって体を回転していきますが、これが胸椎の回転です。この回転がうまくいかなければ体が外側に逃げて行ったり、胴体が回らない分を肩や腕でカバーすることになります。

肩甲骨はこの胸椎の動きと連動し、胸郭の上をすべるように動きます。

右回転した胸椎に合わせて右の肩甲骨は内転して背骨側に近づくように、左肩甲骨は背骨からが離れるように外転をしていきます。

肩甲骨の内転外転と胸椎の回旋が連動しているのでそれぞれの動きのよさが必要といえます。

フォロースルーでは肩甲骨と胸椎がテイクバックと反対に向かって回転します。

右の肩甲骨は内転から外転方向へ、左の肩甲骨は外転から内転方向へと動きを変えて、右へ回旋した胸椎を中心へ、そして左回旋へと動きを連動させていきます。

●肩甲骨と胸椎に関連する筋肉

すべてではありませんが、ここからは肩甲骨と胸椎に関連する筋肉をみていきます。

▼肩甲骨の動きに関連、僧帽筋&肩甲挙筋

僧帽筋は首、肩、背中の上側に位置する筋肉です。

胸椎から肩甲骨、鎖骨、後頭骨へと広く面積を持っています。

肩こりが起こるとこの筋肉の上にあたる部分が凝っている、硬さを出しているところです。

上部は挙上に働きますが、下側の部分は肩甲骨を下げる下制に働きます。

同じ筋肉の中で上下の動きをそれぞれしています。

肩甲挙筋は僧帽筋の厚みの層の下にある筋肉です。

名前の通り「肩甲骨を挙上させる筋肉」です。

僧帽筋の上部と同じく、首コリ、肩こりを感じさせる部分です。

この筋肉の短縮が強ければ肩甲骨の挙上が定着して肩が上がる、首が短くなる、力みやすくなります。

また肩こりが強い方は肩甲骨の挙上とともに外転の方向にもいきやすい傾向があります。

肩が上がって外に開いてくると背中も丸まりやすく、脇も開きやすくなる方をみることが多いように思います。

▼肩甲骨の動きに関連、菱形筋&前鋸筋

菱形筋は背中にある筋肉です。胸椎から肩甲骨に向かってひし形のかたちをしています。

肩甲挙筋と同様、僧帽筋の厚みの層の下に位置する筋肉です。

胸椎から肩甲骨に向かった走行をしているので、この走行に合わせて筋肉が縮むと肩甲骨が胸椎に向かって近づく動きをします。それが肩甲骨の内転です。

胸を張るような動きをすると肩を後ろ側に引くようになりますが、このときに菱形筋が使われて肩甲骨が後方に移動します。

猫背で座っているようなときは肩甲骨が背骨から離れてしまうので、菱形筋がそれ以上前側に引っ張られないように緊張状態が続くことになります。

そして前鋸筋です。

菱形筋は内転の役割でしたがその対になる肩甲骨の外転の機能を持っています。

菱形筋は肩甲骨に向かって付着していますが、その部分から連結して前方の肋骨に向かって走行をしています。

また肋骨に付着する腹斜筋とも連携して動きます。

肩甲骨の内転と外転のバランスをこの2つの筋肉が協調して動かしています。

●簡単!肩甲骨と胸椎のエクササイズ

ここからはこれまで紹介した部分を活用するストレッチとゴルフに役立つトレーニングを紹介します。

▼菱形筋のストレッチ&胸椎の回旋

四つん這いになる

右腕を左の脇の下に向かって入れる

そのまま胸を左方向に向けて回旋し体をゆっくり床に下ろす

10秒ストレッチ、2~3回、左右それぞれ行いましょう

▼胸椎伸展、胸を張りやすく

四つん這いの体勢から両手を斜め前、外側にずらす

胸を張ったままおしりの位置を後ろ側に移動させる

10秒ストレッチ、2~3回、胸を床方向に下げるように

肩が不安な方は動きの幅を小さめに

▼肩甲骨の動きをよく、前鋸筋のトレーニング

四つん這いになり、両手を中央に寄せる

床を押すようにして肩甲骨が床方向に動くようにする

10秒押し出したら戻す。5回程度行う

まだまだ動きをよくする部分、意識する部分はたくさんあると思います。

日常でケアをしている方は改めて丁寧にストレッチやトレーニングを、あまりやっていない方はこれを機会に少しずつ取り入れてみてください。

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ストレッチ専門店ストレチックス
https://stretchex.jp/

本部著書&公式ブログ 監修・執筆

本部研修トレーナー 渡辺 久進

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