このブログでは、ストレチックス本部著書「70歳からのゆる~い筋トレ&ストレッチ」執筆者が、本で書いたことの要点や、書ききれなかったことを、お伝えしていきます。

今回のテーマは「後ろ姿をすっきりさせるストレッチ&トレーニング」です。

 

●年齢が出やすいといわれる後ろ姿

 

▼自分では気づきにくい背面

 

美しくスタイルがよく、老けて見えない後ろ姿はいつまでたっても維持したいものです。
そのために必要なものはすらっと伸びた背筋とスタスタと足を運べる歩き方。
そしてその姿勢や動きに関わるのがやはりご自身の筋肉や関節の動きです。
身体の全ての筋肉で様々な動きをしていますが今回は後ろ姿をきれいに保つための背面の筋肉や骨格についてみていきます。
年齢は背中にあらわれるといった表現がありますが、どのようなことが原因になって若さを感じるのか、年齢以上に見えてしまうのかを考えていきます。

まず指摘されるのは背中の丸さがあげられます。
やはり猫背で丸くなっていような背中では背が低く見え、疲れているような印象になります。
その原因はそれぞれあると思いますが、おそらくデスクワークで体を丸めてパソコンに向かっている、スマートフォンの長時間利用で頭を下げていることが多いということが考えられます。
身体は日ごろ行っていることが癖づく、定着するような能力をもっています。
背中を丸めていることが長くなればそれが定番の状態だと認識してしまうのです。
それにより背骨を支える背筋は弱くなり、真っすぐに伸ばそうということがつらくなっていき、いざ伸ばそうというときにはそのための筋肉が反応しにくくなっています。

2つ目はウエストからお尻のスタイルです。

猫背と同時進行になることが多いかもしれませんが、くびれが浅くなってお尻が重力に負けているようなかたちでは立ち姿が生えません。
お尻の筋肉は背骨の土台となる骨盤につくため、そのポジションによって腰から上のバランスにも影響します。
また、太ももの筋肉とともに股関節の動きに大変重要です。
歩き方が重たそうに見えるようなときには股関節と骨盤の動きがしっかりと活用されていないこともあります。

3つ目は肩甲骨の動きです。

足だけでなく上半身、特に肩甲骨の動きが少ないと腕が振れません。
肩甲骨が動くことで胴体が回旋し、足がきれいに前に出るのです。
ウエストから足が出るように、足を長く使ってスタスタと歩くようになるには肩甲骨の動きが必要といえます。

 

▼背骨のかたちと動き

背骨は首の部分の頸椎、背中の上から腰までの胸椎、腰に当たる腰椎に分けられます。

基本的には背面から見ると真っすぐに積み重なっていて、側面から見ると頸椎、胸椎、腰椎でそれぞれ前後にカーブを描いています。
背骨はS字カーブになっていることはご存じの方もいるかと思います。
特に胸椎は体の後ろ側に向かって丸みをもっていて、その丸みが過剰になると猫背や円背の状態に変わってきます。
赤ちゃんのころはうつ伏せ腹ばいになったときに、この胸椎の部分がよく反れる柔らかさがあり、ごろごろと寝返りを打てるような滑らかさがあります。
その後、立ったときには重力を受け止められるように丸みが出来て重さを受け取とめるサスペンションのような機能を獲得します。
背骨が動く方向は前に丸まる屈曲、後ろに反らす伸展、左右に傾ける側屈、左右に捻る回旋の動きをします。
伸展の動作が保てていることが、すらっとした背中には身につけたい動作です。

 

▼肩甲骨の位置と動き

 

胸椎の両脇にある骨が肩甲骨です。
この部分も背面のスタイルに関連します。
肩甲骨は肋骨の上に載っており、体の前側にある鎖骨と腕の骨である上腕骨とつながっていいます。

肩甲骨の適切といわれる位置は、背骨の中心から内側の骨の縁まで、7~8cmのスペースがあることです。
そして背骨が垂直になっているに対し、横並びで平行にあることがよいとされています。
背骨、後頭部の後頭骨、肋骨、そして腕の骨である上腕骨とつながる筋肉をもっていてこれらの筋肉が働くと肩甲骨の動きが出て腕と肩を滑らかに動かすことができます。
肩甲骨の動きは挙上、下制、内転、外転、上方回旋、下方回旋という6方向の動作ができます。

これらは肩甲骨を使って体を動かす上ではなくてはならないものですが、それぞれの位置でカタくなり骨が適切な位置でなくなってしまうことがあり、これも姿勢を悪く見せることになります。
例えば、適切な位置から外側に移動していれば外転が強すぎる、斜め上に上がっていれば上方回旋、挙上の方向に引き上げられていることになります。
肩甲骨につながる筋肉の影響があることと、載る土台になっている肋骨が丸まりすぎている、猫背が強くなっていることも複合的に関連しています。

 

▼骨盤の動きと見た目

 

骨盤は股関節と背骨の腰椎とつながり互いに影響し合います。
土台になっている股関節の動きにより骨盤は上下左右のかたちが違って見えるようなことがあります。
そして後ろ姿でスタイルよく見えないのはお尻が下がって見えることではないでしょうか。
そのようになる骨盤の動きを後傾といいます。
骨盤が前に向かって角度がつくのが前傾、後ろ側の太ももの裏側に引っ張られるように傾くのが後傾です。
もちろん元々のお尻の大きさや筋肉の厚みによって見た目は変わってきますが、後傾が強調されていると引き上がったかたちにはなりにくいと思います。
骨盤の動きとしては前傾も後傾もどちらもその時によって使い分けられるとトレーニングをする際にも効率よく鍛えたい筋肉に刺激を与えることができます。

 

●すっきり見える後ろ姿をつくることにポイントとなる筋肉

 

▼まずはカタさがある部分のストレッチ

 

筋力トレーニングと合わせて紹介しますが、特に丸まった姿勢が悪いといったことに着目しています。
腰痛がある、反り腰といわれるというような方は痛みや違和感に注意して行うようにしてください。
鍛える前にカタさが出やすい部分のストレッチを。
背面の筋肉を鍛えようと思ってもそのトレーニングをしにくくしてしまうことがあります。
それは、主にその鍛えるところの反対の部分にあたる筋肉です。
猫背だから背筋を鍛えようとしても丸まったまま動きにくくければ十分に動けません。
まずはストレッチである程度の良い姿勢をつくり、それを保つために筋力トレーニングをするといったイメージで行いましょう。

▼大胸筋と僧帽筋上部のストレッチ

大胸筋は体の表側の胸の筋肉です。
肩を前に出して丸める方向にもっていきやすい部分なのです。
僧帽筋の上部は肩甲骨の上側から後頭部にかけてつく部分です。
肩甲骨が引き上がったままだと首も短く見えたりします。
背中のトレーニングは肩甲骨の動きも重要なのでストレッチをかけて動かしやすくしていきましょう。

左:僧帽筋のストレッチ

左手を右のお尻側にもってきて肩甲骨をさげます。
首を右側に傾けて右手を軽く頭に添えます。
10秒程度、反対側も同様に。

右:大胸筋のストレッチ

四つん這いになり片側に椅子やベッドがあるようにします。
片腕を乗せて体を床に向かって少し下ろします。
10秒程度、反対側も同様に。

 

▼きれいな後ろ姿のために、脊柱起立筋

 

脊柱起立筋は名前の通りですが、脊柱(背骨)を立てて保つための役割をしています。
S字カーブにはなっていますが、脊柱起立筋が重力に抗い倒れないように支えています。
姿勢が悪くなって見える猫背では背骨が重力に対抗できず丸くなっている状態です。
真っすぐに保つためには支えるための筋力が備わっていたいものです。

シングルアームバックエクステンション
うつ伏せになり片手を顔の下、片手を前に伸ばします。
両足の踵を合わせて足を固定します。
背中を反らせて前側の腕を浮かせます。
2~3秒止めてゆっくり下ろします。
左右7~10回程度、2~3セット、反対側も同様に。

 

▼きれいな後ろ姿のために、菱形筋

 

この筋肉は左右の肩甲骨の間にある筋肉です。
主に肩甲骨の内転という動作に働きます。
背中が丸くなると腕や肩が前側に落ちていくようになり、肩甲骨は外転方向にいきやすくなります。
肩甲骨が後側に引けなくなるので背中が丸く小さくなったように見えます。

リアレイズ

軽いダンベルやペットボトルを重さにします。
背筋をしっかり伸ばしたまま体を前に傾けます。
肘を軽く曲げて、手の位置が顔の脇の高さにくるように腕を上側に広げます。
7~10回、2~3セット。

 

▼きれいな後ろ姿のために、広背筋

 

背中の面積の下半分程度を覆う広い筋肉です。

骨盤から上腕骨までつながりドアを手前に引く、懸垂などで体を引き上げるときに筋力を発揮します。
広い背中というのはこの筋肉の発達があるからで、大きくなるといわゆる逆三角形のシルエットになります。
背中の上側の幅が広くなればウエストは細くスッキリして見えるという利点があります。
また、丸まった背筋を反らせて骨盤を上に引き上げる役割もします。
デスクワークなどで腰から背中全体が前かがみになっていることが続くと弱っているところだと思います。

タオルプルダウン

バスタオルを肩幅より拳2つ分程度外側を持ちます。
両腕を上にあげて背筋をしっかり伸ばします。
タオルをしっかり張ったまま、首の付け根に向かって下におろします。
タオルは小指まで使ってしっかり握りましょう。
10回、2~3セット。

 

▼きれいな後ろ姿のために、大殿筋

 

お尻の筋肉で中央から外側にかけてついている厚みのある部分です。
動きとしては骨盤後傾をするときに使われますが、弱く縮まっているようなことが多いと思います。
お尻のかたちはもちろん、姿勢や股関節の動きに非常に大切です。
股関節を大きく動かす機会が少ないと働きにくくなっていく部分なのですストレッチを含めてしっかりトレーニングをしておきたいところです。

スクワット

両手を胸の前におき背筋をしっかり伸ばします。
(手はバランスがとりやすい位置あればよいです。)
お尻を斜め下に下ろすように意識して、しゃがんでいきます。
床を踏むようにしてもとの位置に体を起こします。
10回×2~3セット。

後ろ姿をスタイルよく見せたいということに参考になればと思います。もちろん今回の筋肉だけで姿勢や動きができていることはありませんので全体的にバランスよく動かすことが大切です。

 

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ストレッチ専門店ストレチックス
https://stretchex.jp/

本部著書&公式ブログ 監修・執筆

本部研修トレーナー 渡辺 久進

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