このブログでは、ストレチックス本部著書「70歳からのゆる~い筋トレ&ストレッチ」執筆者が、本で書いたことの要点や、書ききれなかったことを、お伝えしていきます。

今回のテーマは「入浴でリラックスと疲労回復」です。

 

●入浴は古くからある文化

 

▼疲労回復に入浴のすすめ

 

仕事や趣味によって多忙な日々を送り、充実感を得られることがある一方、それによる疲れやストレスが重なってしまい、体が重だるさを感じてしまうこともあると思います。

毎日を元気よくアクティブに活動するためにはその日その日のリカバリーがやはり大切なことです。

その一つの方法が入浴です。

シャワーで十分、帰宅時間も遅くゆっくりと湯船に浸かる時間がない、面倒くさいといったご意見もとてもよくわかります。
そして昨今のサウナブームにより活動されている方も多いことでしょう。
そのような方も一つの疲労回復の対策として見ていただければと思います。

 

▼入浴文化は続いている

 

日本の入浴は神社を参拝する前に川や海で体を清めるという「みそぎ」からはじまったといわれます。

中国から仏教が伝来すると寺院が建立されて湯堂や浴堂という施設がつくられたそうです。

それに加え、一般大衆が入浴させる施浴というものも行われるようになり、時が進んで銭湯が広がっていったとのことです。

長い歴史の中で「入浴は体に悪い」と判断がされれば消えていったのでしょうが、この現代にもその文化が残っているということが、プラスの作用があることがその理由だと思います。

・カピパラは入浴の効果を知っているのか…?

伊豆シャボテン動物公園HPより

 

●知らぬ間に実感している、入浴の効果

 

▼温熱の効果

 

お湯に浸かって体が温まることを温熱作用といいます。

日常の疲労やストレス、緊張により血管は収縮し血液量は減少、活性酸素も発生してそれらが体調不良の一因になることがあります。

入浴によって体があたたまり疲れがとれた、体の凝っていた部分がほぐれたという感覚がある方は多いと思います。

温まることによって皮下の毛細血管や筋肉内の血管が広がることで血流がよくなります。

血液中に発生した老廃物や疲労物質が、血流が促進されることでそれらの除去が進みます。

日ごろデスクワークが長くあまり動かない、朝起きても凝っている感覚があるようでは疲労物質が蓄積していることが考えられます。

運動による筋肉の動きではなくとも血管の活動を促すにはプラスの作用といえます。

 

▼浮力の効果

 

プールでぷかぷかと浮かんで無心になったような経験はないでしょうか。

人間に限ったことではありませんが水に浮く、浮力が私たちの身体にも影響します。

浮かんだ状態では姿勢維持のために使われていた筋肉の緊張が解かれリラックスしやすくなります。

浮力の影響で陸上では重力に抵抗していた筋肉や関節の負担が解放され緩んできます。

広さに余裕のある浴槽であれば入浴をしながらストレッチをすればいつもよりもより可動域をつくることができます。

陸上では重かった体は首までつかると体重は1/9くらいになる(アルキメデスの原理)こともあり、体が軽くなると精神的にもリラックスし、副交感神経が優位となり血管が拡張し血液の循環がよくなります。

 

▼水圧の効果

 

水中では全身でおよそ860kgもの水圧がかかります

この圧力により、手や足に溜まった血液が押し戻されることで、血液やリンパ液の

循環が促され、筋肉中に溜まっている疲労物質も排出されやすくなります。

水圧の反発で血管の弾力性が活性化されるので、日常あまり体を動かず筋肉内の血管の動きが少ない方にはよい効果だと思います。

足元には体水分が滞留しやすくそれがむくみとなって現れますが、水圧が送り出すポンプの役割をすることで解消されることも期待できます。

また、骨格に覆われていない腹部に掛かる水圧で腹圧が上がると横隔膜が押し上げられて、肺の容量が減少します。

そのため肋骨の周囲にある呼吸筋を鍛えることにもなり、疲れにくい体質をつくることにもつながります。

 

●入浴は睡眠と肌にも良い

 

▼深部体温の変化を助ける入浴効果

 

お風呂であたたまったらよく眠れるといった習慣を持っている方もいるかもしれません。

それには体温との関係があります。

起床前は一番体温が低く、その後時間の経過とともに上昇するというリズムがあります。

夕方の6時頃から夜8時あたりまでが最も体温が高いとされ、徐々に下がっていくという仕組みがあります。

睡眠はこの体温の上下動から影響を受けており、特に寝る前に体温がしっかりと下がることで眠気を起こしているとされます。

入浴により体があたたまると体温は1℃程度あがるようです。

就寝前に体温が上がってしまう感じがしますが、これは一時的なものでありその後の体温の下降が眠るために生かされます。

温熱作用により血管が拡張して体は熱を外に逃がしやすくなっています。

赤ちゃんは眠くなると手足があたたかくなるといわれますが、これは熱の放散による眠るための準備ということです。

身体をあたためることは入眠を促すことに役立ちますが、それには深部体温という内部の温度をあげることが有効です。

そのためには熱いお湯に瞬間的に入ることよりもぬるめのお湯がよいといわれます。

一般的に進められているのが39~40度、10~15分、寝る前の2~3時間前がよいとされます

時間をかけてあたたまっていくことで体の内側まで上がるようにしていくためですが、ぬるめのお湯にすることで交感神経が優位になることを押さえて、副交感神経の働きを促すことにもなります。

熱いお湯に気合を入れて入ることよりも、落ち着いて入浴ができ脳や筋肉の緊張を緩和させることができます。

多くいわれる見解が42℃を越えるのは勧められていません。

また人それぞれの体温上昇の時間、またお風呂の環境、季節によっても変わっていきます。

年齢によって熱さの感じ方も異なるといわれますので、お湯に浸かる際の心拍数や発汗の様子にも気を配りながらお風呂を活用しましょう。

 

▼肌に関わるヒートショックプロテイン

 

ヒートショックプロテインは人のみでなく、さまざまな生き物が持つタンパク質です。

細胞の中で、熱によって増えるタンパク質として発見されました。

私たちはいろいろなストレスを受けていますがそのたびに死んでしまっては生存ができません。ストレスによって受ける傷害、または傷害を防ぐ役割をするのがヒートショックプロテインです。

熱によって増えるということは、入浴によって増やせることができるということです。

研究によると、細胞に様々なストレスを与えた結果、熱ストレスが最も効率よくヒートショックプロテインが増えることがわかったそうです。

ストレスというのはメンタル的にかかるものだけでなく、紫外線や空気の乾燥などの外部から受ける肉体的なものもたくさんあります。

肌のダメージはそのようなところから受けてしまい、ダメージが修復されないと細胞機能も衰えていきます。

皮膚にもヒートショックプロテインが存在しており、肌ダメージの軽減にも貢献しているそうです。

入浴によりヒートショックプロテインが増える→お肌のダメージを軽減させる→若々しさを保つといった年齢によるお悩みの解消にもつながるということです。

 

●入浴とストレッチをセットにして柔軟性向上

 

入浴の効果はいろいろとありますが、入浴とストレッチを組み合わせてさらに体にプラスの作用をつくりましょう。

ストレッチはお風呂上りにするとよいという話を聞いたことがあったり、ご自身でも行うようにしている方もいるかもしれません。

なぜよいのか?といえば、まずはシンプルに体が温まっているからです。

身体が温まっているということは筋肉の温度、筋温が上がっており粘性という、筋肉の伸長に抵抗する性質が下がっている状態になります。

また、温熱、浮力といった作用によりリラックスし、血液循環があがっていることで余計な力みが抜けていることもあります。

ホットヨガなど室温、湿度が高い空間で行うものも、そのような作用を利用していることになります。

お風呂上りを有効に使ってストレッチを効率よく行いましょう。

 

●疲労回復に効果的な温冷交代浴

 

▼温冷交代浴の効果とは?

 

様々な入浴法がありましが、疲労回復に効果的とされる温冷交代浴を取り上げていきます。

これは通常の入浴に比べ、局所的な血流増加に効果があり、筋疲労を緩和しやすくなります。

温水と冷水を交互に浴びる方法ですが、血管が拡張、弛緩を繰り返すため、心臓から血液を送り出す力が強くなり、低血圧気味の人によいといわれます。

血液循環が悪いことが原因で起こる冷え性の改善、肩こり、腰痛、関節痛にも効果があるされています。

・温水と冷水の差がポイント

 

温冷交代浴のやり方①

1.42℃程度の集めのお湯に3分間浸かる

2.冷たいシャワーを手または足に10秒間かける

3.上記1~2を、3~7セット行う(セット間の水分補給)

4.最後は温かいお湯で終わるようにする

※30℃の差があるのが効果的といわれています。

 

温冷交代浴のやり方②(サウナ併用)

1.42℃程度の集めのお湯に、3~5分間浸かる

2.サウナに3~5分間入る(低い段から順々に)

3.水風呂に3~5分浸かる

4.上記1~3を、3~5セット行う

5.最後は温かいお湯で終わるようにする

 

温冷交代浴の注意点

・循環器系に心配がある方は禁忌

・冷水は心臓から遠い部分に少しずつかけていく

・食前、食後は避ける(アルコール×)

・急性期の怪我をしている場合は避ける

・軟水は肌の油脂やたんぱく質を溶かすため、入浴剤の活用や入浴後のケアが大切

 

▼その他の入浴方法

 

・半身浴…40℃を超えない微温浴

・腰湯…45~47℃のお湯。月経不順、生理痛などの婦人病や不妊症、冷え性による腹痛への効果が期待できる

・分割湯…40℃以下の微温浴。3分間入浴→休憩を3回程度繰り返す

・部分浴…足湯、手浴。42℃程度のお湯に手や足を10~20分浸かる

・サウナ…熱さによる急激な体温上昇により、身体が体温を下げようとする。

 交感神経と副交感神経の連携が必要なため自律神経の切り替えがうまくできるようになる

 

●まとめ

 

・お湯に浸かると温熱・浮力・水圧といった作用で血流促進・リラクゼーションの効果がある

・深部体温を上げて入眠をしやすくする、肌の細胞にもよい

・入浴によりストレッチをしやすい状態になる

・季節や体調にあった入浴法を選ぶとよい

入浴の好き嫌い、手間などついつい考えがちかもしれませんが身体に対して有効なことが多く取り上げられています。

身体をあたためリラックスする時間をつくってみてはいかがでしょうか。

 

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ストレッチ専門店ストレチックス
https://stretchex.jp/

本部著書&公式ブログ 監修・執筆

本部研修トレーナー 渡辺 久進

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