このブログでは、ストレチックス本部著書「70歳からのゆる~い筋トレ&ストレッチ」執筆者が、本で書いたことの要点や、書ききれなかったことを、お伝えしていきます。

今回のテーマは「お酒は適量を。アルコールの体への影響」です。

 

●年末年始、お酒が増える機会も増える

 

年末から年始を迎える時期に入り、忘年会、新年会、その他のお付き合いでお酒と関わるタイミングが多くなることも増えるのではないでしょうか。
決まった種類、決まった量を飲む、または食事に合わせて飲む、家族団らんの中で飲むなどいろいろな飲み方があり、毎日やその時々の楽しみとしてなくてはならないものである方もいると思います。

お酒はよいことと悪いことを併せ持つものです。
悪いものにならないように気を付けて飲んでいることがほとんどだと思いますが、身体への作用などを題材にしてみます。

 

●様々なアルコール飲料と体質のタイプ

 

▼アルコールの「%」と「度」について

 

ご存じの通り、お酒にはアルコールという成分が含まれています。
アルコールは度数というもので強さが表されます。
度数というのは焼酎や日本酒などのお酒に含まれるアルコールの割合です。
ビールやワインには割合を示すものに「%」が使用されていますが、度数との違いはあるのでしょうか。

答えは両者とも同じ意味を持ちます。
アルコール度10%も10度も全体に対して含まれるアルコール量で、強さは一緒ということになります。
それでもアルコール15%のワインは限りなく飲めるのに、15度の日本酒はすぐに酔いが回ってしまうなど差があります。
個人の体質、体調によって酔い方は変わってしまうのでその時々に合わせた飲み方の心掛けが必要です。

ビール・発泡酒・チューハイはアルコール度数5%前後、ハイボールは7%、ワインは14%、日本酒は15%、焼酎は25%、ウィスキーやブランデーは40%くらいのものが多くなっています。
これらは一般的な酒類のアルコール度数で各メーカーによって異なり、製法とアルコール度数によっておいしさや好みの感じ方が異なるものです。

 

▼「ちゃんぽん」は酔いやすいのか?

 

いろいろな種類のお酒を飲むこと、いわゆる「ちゃんぽん」。
ちゃんぽんで飲むと酔いやすいといわれることがありますが、実際は数種類のお酒の影響で起こることではないとされます。
結局のところ、いろいろなお酒を飲んでいるうちに何をどれくらい飲んだかがわからなくなり摂取量が増えている結果、酔ってしまうということが現在の見解とされています。
いつもはビール5杯で満足のところ、間に焼酎やハイボールが挟まれることで計算できなくなり、アルコール摂取量が増えていつも以上に酔いが回ってしまうことが起こるとのことです。
やっていることは「いろいろなお酒を楽しむ」ことなので、後から思い出したときに「そういえば飲み過ぎていた」と思えば次に注意をしていけばよいのです。
できればですが・・・。

 

▼アルコールを受けいれる身体のタイプ

二日酔いの原因はアルコールの取りすぎです。
では、なぜ取りすぎることでそのような症状になるのか。
アルコールを摂取すると胃や小腸で吸収されたあと、肝臓へと送ら、アセトアルデヒドとう有害物質に分解されます。
それがさらに分解されて、無害な酢酸に変わります。
その後、水と炭酸ガスとなって体の外に排出されます。

このアセトアルデヒドが顔の赤み、頭痛、吐き気などの原因になります。
アルコールとアセトアルデヒドの分解が速いか遅いか、もしくは分解できないかで5つのタイプに分かれるのです。

この体質は遺伝によるもので、一生変わることはありません。

・タイプ1
アルコールの分解が遅く、アセトアルデヒドの分解が速い
気持ちが悪くなりにくいのでどんどん飲めるタイプです。
飲み過ぎると翌日まで続きやすい、アルコール依存症にもなりやすいので要注意といわれます。
日本人では3%ほどです。

・タイプ2
アルコールの分解、アセトアルデヒドの分解とも早い。
お酒に強く、酔いもわりと早く醒めるタイプです。
強いことで飲み過ぎてしまう傾向にもあります。
日本人では50%ほどです。

・タイプ3
アルコールの分解、アセトアルデヒドの分解とも遅い。
お酒に弱いのに顔に出にくいタイプです。
強いと勘違いされてお酒を勧められやすい傾向にあります。
日本人の3%です。

・タイプ4
アルコールの分解が速く、アセトアルデヒドの分解が遅い。
お酒に弱く、すぐに赤くなってしまうタイプ。
無理をして飲まない、周りの方も飲ませないことが大切です。
日本人の40%程度です。

・タイプ5
お酒がまったく飲めない人。
遺伝子で決まっているので鍛えて飲めるようになる、させるといったことはやめましょう。
決して無理に飲ませていけません。
日本人では4%ほどです。

タイプ1と2はお酒に強く大酒飲み、タイプ3と4は弱いけど飲めるタイプ、タイプ5はお酒を受け付けないタイプです。

正確なタイプはアルコール遺伝子検査というものを受けると判別できます。
お酒に強いか弱いかはエタノールパッチテストでも知ることが可能です。

 

●アルコールの身体に与える影響

 

▼肝臓の働きと酔い方

 

アルコールが分解されていく過程で働くのは肝臓です。
お酒を飲み過ぎてしまった場合、肝臓の代謝する能力を超えてしまうと酢酸への分解が間に合わなくなります。
そのため、有害物質のアセトアルデヒドの影響で頭痛や吐き気、気持ち悪さといった、いわゆる二日酔いの状態になります。

アルコールは飲んで良い気分から体調不良、さらには命の危険までいくつかの段階で身体に作用します。
酔いの程度は脳細胞へのアルコールの浸透度で決まります。

・爽快期
酔いの程度は皮膚が赤くなる、判断力が少し鈍る、気分はさわやか、陽気になるといった状態です。

・ほろ酔い期
手の動きが活発になる、体温が上がる、脈が速くなる、抑制がとれ理性が失われてくる段階です。

・酩酊期(初期)
気が大きくなる、大声で騒ぎ立てる、怒りっぽくなる、立つとふらつくようになるといったしょ症状が現れます。
爽快期~酩酊期の初期にかけて脳の毛様体という部分が麻痺をすると理性をつかさどる大脳新皮質の活動が低下します。
そこで大脳辺縁系という本能や感情をつかさどる部分が活発になってきます。
飲んでいるうちに大声になったり感情が強い表現で話したりすることが出てくるのはこのようなことが影響しています。

・酩酊期
歩くと千鳥足になり、同じことを何度もしゃべる、呼吸が速くなってきます。
吐き気、嘔吐が現れるのはこの段階に入るころです。

歩くことが危うくなってくるのは小脳という部分への影響があります。
小脳は運動機能をつかさどる部分です。
路上で寝ていた人がそこから帰路につこうとする映像が流れることがありますが、「大丈夫です」「酔ってません」など同じことを繰り返しいいながらフラフラと歩いています。
酩酊期のわかりやすいものが映し出されています。

・泥酔期
この段階ではまともに立てない、意識がはっきりしない、話していることがめちゃくちゃになるといったことが起こります。

泥酔期になると脳の海馬という部分が麻痺します。
海馬は記憶の中枢で、今やっていること、起きていることを記憶できない(ブラックアウト)の状態に陥ります。

・昏睡期
動かしても起きない、呼吸をしていないといった状態になります。
麻痺が脳全体に広がり、呼吸中枢(延髄)に影響が出ると死に至る危険な状態です。

このように数段階に分けられていますが飲んでいる種類やペース、アルコール度数によって進み方は人それぞれです。

 

▼もしも二日酔いになってしまったら

 

・安静にする
代謝に必要な血液を肝臓に集め活用させるためにも安静にすることよいをいわれます。
運動やお風呂、サウナにいって汗をかいて「酒を抜く」といったことは実際にはマイナスの行動といえます。

・水分をとる
体内の水分が失われている状態になっているため、水分を多くとりましょう。
スポーツドリンクも有効です。

・糖分、ビタミンCを取る
アセトアルデヒドを分解するために糖分、ビタミンCが使われます。
柑橘類をとるのもよいといえます。
レモンサワーが酔いにくいといった話を聞いたことがある気がしますが、このためなのですね。
そして飲酒後のラーメン、必ずラーメンということもないと思いますが、炭水化物がメインの物を欲することがあるのも肝臓の役割によるものだとわかります。

 

●お酒は身体によいか悪いか?

お酒を飲むと気分がよくなるのはアルコールが大脳新皮質の働きを鈍らせるからです。
大脳新皮質は「理性の座」といわれます。
それが鈍ることで感情や衝動といった本能的な部分である大脳辺縁系が活発になり、精神が高揚し気分が晴れるようになります。
ワインやウイスキーなどの香りにはリラックス効果、ビールの原料のホップにの香りには気分を落ち着かせる効果もあるといわれます。
ワインの原料のブドウにはポリフェノールという抗酸化作用が含まれています。

バターやチーズなどの動物性脂肪を多くとっているフランス人は、心臓病で死亡する人が少ないという調査結果があります。
これがフランス人は赤ワインを毎日飲んでいるからという理由があげられました。
お酒を毎日飲んでいるのに健康であるので「フレンチ・パラドックス」といわれています。

イギリスの学者、マーモット1981年に「お酒を飲み過ぎたり、まったく飲まないよりも適度に飲むことで総死亡率は低くなる」と研究結果を出しています。
アルコールが血液中の善玉コレステロールを増やし高血圧、虚血性心疾患、脳卒中を引き起こす動脈硬化を予防する効果があるとされていました。

 

しかし、現在の研究ではリラックスや気分のよさとは別に、様々な疾患の原因になるという意見が一般的なようです。
厚生労働省ではアルコールの摂取量による健康リスクを示しています。
一日あたり、男性では40g以上、女性では20g以上が生活習慣病のリスクを高めるとしています。
脳梗塞では、男性は週に300g以上、女性では週に75g以上の摂取、高血圧では男女とも少量の飲酒でも発症リスクが高まると考えられています。
胃がんにおいては男性では少しの飲酒、女性は週150g以上の摂取で発症リスクが上がると考えられ、大腸がんでは男女とも週150g以上の摂取でリスクが上がるとされています。

※アルコール量の計算式
お酒の量(ml)×アルコール度数/100×0.8(アルコールの比重)=純アルコール量(g)
例:ビール500ml・アルコール度数5%
500×5/100×0.8=20g

 

●まとめ
・お酒は気分を良くしてくれる作用はあるが、様々な疾患のリスクを高める
・お酒に強い、弱いタイプに分かれてそれぞれにあった飲み方を考える必要がある

 

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ストレッチ専門店ストレチックス
https://stretchex.jp/

本部著書&公式ブログ 監修・執筆

本部研修トレーナー 渡辺 久進

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