このブログでは、ストレチックス本部著書「70歳からのゆる~い筋トレ&ストレッチ」執筆者が、本で書いたことの要点や、書ききれなかったことを、お伝えしていきます。

今回のテーマは「筋力トレーニングを始める方に」です。

 

●2024年、トレーニング始めませんか?

 

新年を迎えて何か始めてみようといった方々、その中に「運動をする」は含まれているでしょうか?

年が明けたことをきっかけとしてスタートをするタイミングになることもあると思います。

今年こそ痩せよう、いい体になろうという方にとって必要になることが多いのが筋力トレーニングです。

筋肉が増える仕組みやトレーニングプログラムなど紹介をしたいと思います。

筋力トレーニングは筋肉に何かしらの負荷や刺激を与えることによって反応、適応をさせていくことといえます。

その負荷や刺激は大きな重さを持ち上げたり、素早い動きをしたり、伸ばして可動域を広げたりすることが考えられます。

ストレッチも伸ばす機能を高めるトレーニングといえると思います。

今回は筋肉量を増やす、筋力を上げることに対して行うこと、一般的に「筋トレ」といわれることについて取り上げていきます。

 

●筋肉トレーニング効果と発達の過程

 

▼筋力トレーニングの効果・効能

 

筋力トレーニングの効果・効能は以下のようなことが期待できます。

・最大筋力の向上

収縮に関与する筋繊維数の増加

筋繊維は「全か無かの法則」によって収縮します。

収縮に関与する筋繊維は全力で収縮し、関与しない筋繊維は筋力を発揮しません。

筋力トレーニングによって次第に収縮に関与する筋繊維数が増加することによって最大筋力が向上させます。

・筋繊維の肥大

筋繊維は負荷がかかることにより一部が破壊されます。

壊れたものが修復される過程で、受けた負荷に対応できるためにより太くなって再生されます。

一回の破壊、再生で肥大されたものが目に見えることはありません。

繰り返し負荷や刺激を与えることにより多くの筋繊維が再生される過程を経て、全体の筋肉の太さが出てきます。

太くなることは筋肉の断面積が広くなり、筋力の向上も伴います。

・中枢性抑制の減少

筋肉が骨に付着する部分は腱といいます。

足首にあるアキレス腱がよく知られていますがこれはふくらはぎの筋肉が踵の骨につく移行部です。

その腱にはゴルジ腱器官という筋の張力を感知するセンサーがあります。

筋があまりに強い力を発揮しようとするとゴルジ腱器官から注意信号が脳に送られて、脳が筋に対しそれ以上の力を発揮させないようにブレーキを掛けます。

トレーニングを重ねることにより注意信号が送られるタイミングが遅くなり、中枢性抑制が徐々に減少します。

そのため以前より強い力を発揮することができるようになります。

トレーナーがついていることはフォームを身につけることに加え、「あと1回!」などの声掛けを受けることで抑制をとることにもつながっています。

・筋持久力の向上

毛細血管網の発達とエネルギーを発生させる機能の改善が期待できます。

筋肉を収縮させるにはエネルギーを産生させる必要があります。

筋中の細胞は血液を通して酸素を摂取するため毛細血管を発達させ供給のための経路を新生します。

また、筋細胞の中にはミトコンドリアというエネルギーの生産工場といえるものがあります。

トレーニングによってミトコンドリアが増加し、筋収縮エネルギーの生産量が増大します。

・筋パワーの向上

筋パワーとは短時間ですばやく発揮できる力、瞬間的に引き出せる最大筋力です。

スポーツ動作で使われるような瞬間的に速い動きをするための筋力です。

動作のスピードを速くすることにより収縮の速度や神経の伝達システムが向上します。

・整形外科的疾患の予防・改善

腰痛や膝痛などの日常生活での整形外科的疾患、スポーツ活動における筋肉の損傷は筋力不足により起こるケースがあります。

日常やスポーツで身体にかかる負荷に対して耐久性のある筋肉や関節の動きができることがその予防となります。

リハビリテーションでは機能低下した筋の動きを回復させるために筋力トレーニングをはじめとした運動療法が行われます。

・基礎代謝量の維持、増加

生命維持のために1日に必要なエネルギー量を基礎代謝量といいます。

基礎代謝量のうち約20%は筋肉で消費するとされています。

筋肉量が増加することで必要量があがり、日常で消費するエネルギー量が増加します。

年齢によって基礎代謝量は低下するため維持するには筋肉量の確保があげられます。

▼筋肉の発達の過程、「超回復」

シンプルに筋力トレーニングが楽しい、スポーツ大会などの目標があって行うという方もいるでしょう。

そしてやっていくうちに楽しくなってきたという方がいるのは、やはり身体の変化があるからだと思います。

重さを○○kg持ち上げた、というのは身体の反応。

続けていくうちにその○○kgが余裕で持ち上がるようになったというのが身体の適応です。

筋力の向上、筋肉量の増加はトレーニングする本人の活動に対して筋肉が適応した結果。

筋肉量が増えたことで基礎代謝量が高くなったという身体の変化。

足の筋力がついたことで階段を使うのが苦ではなくなった、姿勢がよくなったという効果。

などが期待できることといえます。

そしてその効果が身体にあらわれるにはそれなりの期間が必要です。

それは筋肉が繰り返し負荷をかけられ、次にその負荷がかかったときに対応できるようになって回復していく過程があるからです。

その性質を「超回復」といいます。

今までの筋肉の強さを超えるための回復です。

壊れた筋肉が回復するには48時間~72時間とされ、この超回復を効果的に活用するために、一般的に筋力トレーニングは週に2~3回とか、1日おきがよいといったことがいわれます。

その筋肉によって疲労しやすさ、回復までの時間が多少異なるとされ、トレーニングの強度によっては72時間以上かかることもあります。

当然、筋肉痛が出ているところは痛いので動かしたくないでしょうし、休めて回復させるといったことが選択されると思います。

筋力トレーニングを継続していくと、はじめは扱える重さに適応することから変化が現れます。

これは日常で使っていなかった筋繊維の動員数が増加するからです。

重さには適応できてくるものの、筋肉が大きくなることはその先です。

余裕が出来てきたといっても関節周囲の靭帯などには負担が強くなるため、そこで一気に重さを上げるのは控えるようにしましょう。

自身の体力以上のことを繰り返し過ぎれば先に身体が疲れてしまうことがあり、反対に強度が足りなければ現状よりもプラスになりにくいことがあります。

どの程度の負荷が適切かはその人、その時次第のことがあるので疲労度や変化を観察しながらやることが大切です。

▼脂肪が筋肉に変わる?

かつてはスポーツに明け暮れて引き締まった体、スムーズに動く足腰をもっていたという方も年齢や生活パターンにより一回りふっくらして動作も遅くになってしまうことがあります。

その際に考えるのが「筋肉が脂肪に変わってしまった」といったことです。

ところが筋肉と脂肪は全くの別物、それぞれがそれに変わるといったことは起こりません。

もともとある程度の筋肉量があったのであれば、それを使う機会がなくなり量が減ってしまいます。

筋肉は動くことでカロリーを消費、また基礎代謝量を維持する役割があります。

運動量と基礎代謝量が減る一方、食事量は変わらないのであればこれまで増減のバランスがとれていた摂取カロリーがプラス方向に向きます。

結果として余分なカロリーは体脂肪として身体に蓄積されてしまいます。

筋肉量が減り、脂肪が増えたというのが身体で起こっていることになります。

一般的に筋力トレーニングのイメージはマシンやダンベルなどの重さを上げたり下げたりして負荷をかけていくものだと思います。

どのような目的で行うかによってその負荷の設定をすることで筋肉がつく傾向が変わってきます。

 

●トレーニングの負荷と回数と効果

 

▼負荷とRM

 

負荷は最大できる負荷に対して何%の負荷を示します。

RMとは「Repetition Maximum」のことで動作の行える回数を指します。

100kgで動作が1回できるのであればそれがその方の100%の強度で、90kgで3~5回、60kgでは15~20回、反復できるという目安です。

人それぞれ最大の負荷強度、回数は異なります。

また、種目やどの筋肉を使うかによっても発揮できる筋力は差があります。

筋力は筋肉の断面積に比例して強くなるため筋肉が大きい人の方が扱える重さは大きくなります。

同じ身長、体重、筋肉量であったとしても扱える重さに差があるのは、トレーニング経験や中枢性抑制の反応、発達している部位、関節の動き方などに違いがあることが考えられます。

この負荷強度と回数、筋肉をどのように鍛えるかに合わせて扱う重さ、回数、インターバル(休憩)、動作のスピードなどを設定します。

 

▼自分に合った負荷の設定をみつけよう

 

今まで筋力トレーニングをしたことがないという方はまずは筋力をつけ筋肉を増やすということで、10回×3セットというものが一般的です。

これは何とか10回できるという重さ、負荷を設定して、インターバル(休憩)を挟んで3回繰り返すということです。

1つの種目を合計30回行うことになり、最終的にその目的とする筋肉に疲労が残る設定です。

初めのうちはどの程度の重さが10回できるのかわからないと思うので繰り返しやってみてもう少し重くてもよい、重すぎたら軽くするといったことを設定してくのがよいと思います。

もちろん必ず10回にこだわることはありません、3セットというのも筋にしっかり負荷を与えることの設定です。

10回前後、3セットも無理のない範囲として考えましょう。

例えば、5kgのダンベルでトレーニングを行って、1セット目は12回、2セット目は10回、3セット目は9回であってもよいと思います。

そこで3セット目に5回でできなくなるようであれば重さを4kgに変えるなど調整をしていきます。

反対に1セット目から20回以上も普通にできてしまうのであれば負荷強度が軽い、ということになります。

こういった場合はもう少し重さや動きを変えてもよいということです。

だだし、できる限り適切なフォームで行うことが必要です。

目的はその重さを持ち上げることではなく、鍛えるべき筋肉を作用させることです。

とにかく重さをあげようとするだけでは狙った筋肉に刺激が入りにくいばかりか、場合によっては負担を大きくしてケガにもつながることがあります。

初めはフォームが思ったようにできない、回数もこなせないことが多くあります。

また、うまくできていても効いている感覚がわからないといったこともあります。

トレーニング経験者でも得意なものと苦手な種目があるくらいです。

今年は筋力トレーニングにチャレンジという方は強度や回数がどの程度が丁度よいかを探りつつ取り入れてみましょう。

 

●まとめ

 

・超回復により筋肉が発達する。

・筋力トレーニングの負荷と回数により筋肉の適応が異なる。

・トレーニング初心者は10回×3セットを目安に設定。

筋力トレーニングについて一般的にいわれている効果や方法から紹介しました。

運動習慣や体質や生活習慣、年齢などにより必ず効果が得られるものではありません。

ご自身の体調等に合わせて適切なトレーニングを行うようにしましょう。

 

 

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ストレッチ専門店ストレチックス
https://stretchex.jp/

本部著書&公式ブログ 監修・執筆

本部研修トレーナー 渡辺 久進

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