
このブログでは、ストレチックス本部著書「70歳からのゆる~い筋トレ&ストレッチ」執筆者が、本で書いたことの要点や、書ききれなかったことを、お伝えしていきます。
今回のテーマは「心がけたい腰痛対策」です。
●腰痛が起こりやすい現代人と生活
人間は直立二足歩行であるくことができるのは、骨盤を起こして背骨をその上に立てることが可能になったからです。
頭が高い位置にくることで遠くを見渡せ、自然の中で猛獣が近づいていても逃げることができ、食糧を探しやすくなって生存を続けることができたとうのが人類の発展の一説です。
その一方、腰にかかる負担は大きく増えてしまったというのが実情です。
上半身の重さは腰に乗り、背骨の腰椎に圧がかかり、クッションの役割をする椎間板への負担も増加します。
正しい姿勢で立位をためには骨格を支える筋肉が必要です。
しかし日常ではデスクワークが長時間に及んだり、自動車での移動が多かったり、エスカレーターやエレベーターにより歩かなくても次の場所に運んでくれることが多くなり、筋肉を活発に使うことが少なくなっています。
それを補うためには自ら運動をすることが必要です。
腰痛になることで改善に向かわない、悪循環に陥ることがあります。

・腰痛が起こる。
・動きたくなくなり安静にする。
・運動不足になり体重が増え動きにくくなる
・筋力が低下する。
・腰痛が悪化する。
といったように、改善に向かいにくい傾向が出てきます。
●手術の前に運動を
腰の病気の代表的なものには腰椎椎間板ヘルニア、腰椎分離症、腰椎すべり症、脊柱管狭窄症などがあげられます。
症状が腰痛だけの場合は、骨や関節、その周辺の筋肉、靭帯、神経に関する病気の治療を行っている整形外科の受診が一般的です。
担当の医師による診断によるものはありますが、手術になるのは手術以外で解決できないときで、保存療法がとられることのほうが高いとされています。
保存療法といっても放置しておくわけにはいきません。
現状から痛みを軽減させていく方法がとられ、薬による治療、そして運動が選択されます。
かつて腰痛は痛みが治まるまでは安静にしているのが常識になっていました。
現在は痛みが激しい急性期が過ぎて安静にしていれば痛みが出ない、温めためると痛みが和らぐような慢性期に入れば動かしてよいということが広がっています。
筋肉の動きの悪さ、弱さによって悪化してしまうのを防ぐため積極的に動かすことが腰痛改善の対策としてとられることが多くなっています。
体重により腰への負担が多いのであればウォーキングなどで消費カロリーを上げたり、身体のカタさで動きにくいのであればストレッチで筋肉の動く幅を広げることが策になります。
●背骨の崩れは腰痛の要因に。
座るという動作は楽な姿勢に見えますが、立っている時よりも腰への負担が強くなります。
腰痛に悩む人が多いのも、長時間座って仕事をするデスクワークの方が多いということも理由としてあげられています。
人間の骨盤は座っていると、立っている時よりも後ろ側に傾きやすくなります。
腰を含めて背中全体が丸くなりやすく、猫背になりやすいかたちといえます。
椅子の高さにも気を使うことができると予防のひとつになります。
低すぎると座った時に膝が骨盤よりも高い位置になり、骨盤の後ろへの傾きが大きくなりやすく、腰部へのストレスがかかりやすくなります。
足の裏が床につき膝がほぼ直角になるくらいがよいとされます。
会社のオフィスで使われるような椅子は高さの調節ができ、背もたれの角度や座面の角度が背骨のS字カーブを保ちやすいようにできているものが多いようです。
家庭で使われる一般的な椅子は座面が2~3度後ろに傾いているものが多いようなのでお尻を深く沈ませるようになりやすいものです。
近年、リモートワークが増加すると、ダイニングテーブルの椅子に座っての仕事やソファで座ってパソコンに向かうといったことが起こり、腰への負担を感じる傾向があるようです。
長時間のデスクワークで注意したいことが太ももの裏側の筋肉であるハムストリングの柔軟性の低下です。
骨盤から付着していることで縮まってしまうと後ろに傾いたものをさらに下側に引っ張ってしまうことになります。
背中が丸まりやすいかたちになって腰への負担がかかりやすい姿勢につながってしまいます。
また、腰が丸くなっていればその周囲の筋肉も腰椎を適切なかたちで支えるように働きにくくなっています。
狭く潰れてしまいがちな腰まわりの筋肉も動かすように意識しましょう。

●日常で起こる腰へ負担
毎日何気なく行っている動作には、注意しないと腰への負担をかけているものが含まれています。
一つ一つの動きは腰に与える影響は小さくても、その回数が増え蓄積されれば耐え切れなくなり大きな負担へと変わります。
その中で意外と多い動きが腰を曲げることです。
床に置いてあるものを持ち上げて上にあげる、洗濯機の中の奥にある衣類をとる、ベランダにあるプランターに水をあげるなど、身体を前かがみにして行うようなことが意外とあります。
中腰になるような瞬間は頭や上半身の重さ、そして重力が強く腰にかかる体勢です。
気にせずに動かしていても曲げた状態のまま手を伸ばす、身体の向きを変えるといったことを繰り返していると腰を支えきれないことが起こりやすくなり、それが腰痛のきっかけになることがあります。
・咳やくしゃみをする時
咳、くしゃみをする時に上半身が勢いよく前屈すると腰椎への負担増。
壁やテーブルに手をついて支えると軽減できます。
・荷物を持ち上げる時
腰を曲げて持ち上げると上半身と荷物の重さが腰にかかります。
膝を曲げて体を近づけ足の力を使って立ち上がるようにしましょう。
・車を運転している時
シートとハンドルの位置が悪いままの長時間の運転は腰椎の負担になります。
前屈みにならないように調整するようにしましょう。
・歯磨き、洗顔の時
顔を洗面台に近づける姿勢は腰椎への負担がかかります。
立ち位置を変えたり、足を前後、左右に開いたりして距離を調整しましょう。
また、ゆっくり動いてバランスが保てるようにしましょう。

●ぎっくり腰と改善策について
▼被害を受ける椎間板
魔女の一撃ともいわれるぎっくり腰。
激痛により周囲の筋肉も過度に緊張して固まっていきます。
重いものを持ち上げた瞬間やくしゃみをした時、ただ腰を屈めただけでも起こるので、背骨がずれて起こるような印象を持ちます。
しかし、レントゲンやMRIで撮影しても異常が見つかることは少なく、背骨自体がずれているということはありません。
一般的にぎっくり腰と呼ばれる症状は、医学的には急性腰痛症という名称がついています。
足の痛みや痺れを伴わない腰痛の約85%は原因不明とされていて、ぎっくり腰もこれに含まれます。
どの組織が傷ついているのかも厳密に特定することは難しいとされます。
状態によって数週間で改善することも、1年後も痛みや違和感が残ったり再発する場合もあります。
整形外科の医師の見解には背骨の椎間板が痛みの発症になっているとういことがあります。
椎間板の中には髄核というゼリー状の物質があり、それが少しずれたり、髄核の周りにある線維輪という組織が傷ついたりすることで痛みが発症すると考えられます。
普段から姿勢や動かし方が悪いと上半身の重みを受けている腰椎に無理な力が加わり椎間板が小さな損傷を起こして激痛につながるリスクがあります。
▼シンプルな動きで改善のスタートを
ぎっくり腰を発症した直後は安静が必要ですが、そのままでは身体全体がかたまってしまいぎこちなさが増大してしまうことがあります。
痛め方によって、どの方向、どの動きをすると痛みが強くなる、軽減するかが変わってくると思います。
シンプルに動かせる範囲と痛みの軽減策は、まずはゆっくり動かしてみることです。
・反らすと痛みの範囲が減る、和らぐ場合。
手をお尻の上側に当ててゆっくり上半身を後ろに反らせます。
10回程度繰り返して痛みの範囲が狭く、軽く感じてくるようであれば、椅子に座って背中を反った姿勢をとって5分ほど待まちます。
・前屈みになると痛みの範囲が減る、和らぐ場合。
足を肩幅程度に開いて上半身を前に曲げて前屈します。
10回程度繰り返して痛みの範囲が狭くなり、軽く感じてくるようであれば、椅子に座って背中を丸め猫背の姿勢をとって5分ほど待ちます。
・側屈すると痛みの範囲が減る、和らぐ場合。
左側の痛みが強い場合は骨盤を右側に向かってスライドさせます。
10回程度繰り返して痛みの範囲が狭くなり、軽く感じてくるようであれば、椅子に座って身体を左側に傾けた姿勢で5分ほどまちます。
肘掛けのある椅子を使うと横にもたれやすくなります。
反対側の場合は逆側に動かします。
どの方向が軽減させる方向かを見つけ、その方向なら痛くならないということを知るためのです。
これですぐに改善させるものではありませんので、少しずつ動かせる範囲を戻せるようにしていきましょう。
どの方向に動かしても激痛がでる、痛みが悪化するといった場合は動きをせずに医療機関への受診も検討しましょう。

●まとめ
「要」という文字を使うように腰は身体のなかで重要な部分です。
膝や足首が悪くても歩くことは可能なことは多いですが、腰を痛めると足腰の踏ん張りがきかなくなるように、常に身体を支えていることがわかります。
腰を痛めることを恐れすぎてもいけませんが、この動きは身体を支えるためにはバランスが悪そうだなと感じるものは間をとって、余計な痛みを起こさないように心がけたいものです。
日ごろから股関節や腰回りのストレッチで動きに適応できるようにもしていきましょう。
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ストレッチ専門店ストレチックス
https://stretchex.jp/
本部著書&公式ブログ 監修・執筆
本部研修トレーナー 渡辺 久進
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