このブログでは、ストレチックス本部著書「70歳からのゆる~い筋トレ&ストレッチ」で書いたことの要点や、書ききれなかったことを、お伝えしていきます。

 

今回のテーマは「天気と体調の関係」です。

 

天候で起こる体調不良

天気の変化によって身体の痛みが起こったり崩したりすることは「気象病」、「天気痛」と呼ばれます。
天候によって不調を訴える方は数多く、2015年に愛知県尾張市旭町の20歳以上の住民6000人を対象に行ったアンケート調査(有効回答者2628人)では3か月以上の慢性的な痛みがあると答えた方が39.3%を占めていました。
この慢性的な痛みがある方のうち、48.6%は「天気が悪い時、悪天候が近づく時に悪化する」と答えていました。

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気象病の原因は何かといえば気圧の変化といわれています。
天気が崩れる時や天気が回復するときは気圧の変化が起こり、症状が出やすくなるということが研究でわかってきました。

人間は誰でも気圧の影響を身体で感じ取っていて、健康な人でも気圧の上下に変化があるところに行くと、心拍数や気分の変化があるとされています。
気圧の変化を感じ取るのは動物にもともと備わっている能力と考えられています。
鳥類は空を飛び移動しますが、飛んでいる時の気圧の変化でどれくらいの高さを飛んでいるかを知ることができるといいます。
渡り鳥が季節によって移動するときも気圧の変化を感じることで嵐や台風をさけていることもあるようです。

鳥類以外にも、犬や猫などのペットが、天候が悪くなると体調を崩すことや、アリは気圧の変化を察知して雨が降る前に巣穴を埋めて水が入ってこないようにするといったこともあるそうです。

気象病は身体にあらわれる病態で不調を起こしますが、その現れ方も症状の度合もさまざまです。
代表的なものは次のようなものは頭痛、めまい、首こり、肩こり、倦怠感、関節痛といったものがあげられます。

気象病にあてはまるものには

・雨や台風の日は体調がよくない。
・雨が降る前になんとなく天候の変化が予測できる。
・季節の変わり目に体調を崩しやすい。
・めまいや耳鳴りが起こりやすい。
・頭痛持ちである。
・肩がこりやすい。
・乗り物酔いをしやすい。

などがあり、あてはまるものが多いと気象病と考えられています。

 

気圧の変化が不調を起こす

気象病は低気圧によって起こると限定されるわけではなく、気圧の変化によって引き起こされます。
気圧の変化によって不調が引き起こされるのかをラットと人それぞれを対象にした実験があります。
神経に傷をつけて足に慢性の痛みがでるようにしたラットを気圧を下げることができる機械に入れて、気圧の変化を起こしてどのような反応があるかを調べたものです。
気圧を下げる前後に痛みのある足を刺激してラットの反応を見比べると、気圧が下がった直後の方が反応が大きくあらわれたとされます。
そのまま低気圧の状態で30分経つと、ラットの反応は気圧を下げる前と変わらなくなりました。

人を対象にしたものの一つでは腕のケガの既往があり、雨や台風の時に痛みやめまいが出るという方を気圧によって反応が変わるかを見たものがあります。
人工的に気圧を変えられる部屋に入ってもらい、気圧を下げていくと次第に痛みが悪化し、気圧が下がりきると痛みが治まっていくということが起こったとされます。
その後、気圧を元に戻し始めると再び痛みが悪化したという反応がみられたという結果があったそうです。

このような身体の状態の変化は気圧が低い状態が痛みを起こすというよりも、気圧が変化することが痛みに影響を与えるということが見られるということです。
天候が悪くなる2~3日前から痛みやめまいなどがあらわれる人、天気が崩れている時に悪くなる人、天気が回復するときに不調が出る人など、症状の出るタイミングは様々だとされます。

気圧の変化はどのように感じるのか?

気圧の変化は耳で感じ取っていると考えられています。
耳の構造は、外側から外耳、中耳、内耳と分けられて、内耳の部分で気圧をのセンサーがあるということがわかっているそうです。
外耳は鼓膜まで、中耳には鼓膜や耳管、耳小骨があり、内耳に三半規管、蝸牛、脳に情報を伝える前庭神経などがあります。

センサーが内耳のどこにあるかは研究中とされますが、内耳の中に気圧センサーがあり、その感じ取った感覚が脳に伝えられ、それが脳にとってのストレスになり頭痛や古傷の痛み、メンタルの不調といったさまざまな症状を起こしていると考えられています。

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不調に関わる自律神経

内耳の気圧センサーが気圧の変化をとらえるとそれの刺激が脳に伝わるかには個人差があると考えられます。
内耳自体も感受性には個人差があり、天気痛の症状がある人は内耳の感覚が数倍敏感というデータもあるそうです。

敏感な体質な人は気圧が変化すると脳への刺激を強く感じ、過敏になってきます。
めまいや頭痛をはじめ、今まで痛くなかったものが痛いと感じるようになってきたり、気にならなかったことが気になるようになってきたりすることがあります。
このような症状は脳過敏症候群と呼ばれるそうです。
脳の過敏性により必要以上にストレスを感じると、その影響で自律神経のうちの交感神経が優位になります。
これが天気痛として頭痛やめまいなどを起こす原因にもなっていると考えられています。

自律神経は活動や興奮に関わる交感神経、リラックスや鎮静に関わる副交感神経の2つからなり、どちらも常に活動をしながらバランスをとっています。

 

ラットを使った気圧と自律神経の関連を調べたものがあります。
ラットを低気圧の状態に置くと血圧と心拍数が上がり、ホルモンの1つであるノルアドレナリンの数値が高くなったことがわかりました。
これは交感神経が優位になった状態で起こることで、痛みの悪化も交感神経の働きがあるとされています。
低気圧の影響で身体がストレスを受け、交感神経の働きにより痛みが出るということがいえるということです。

食事や睡眠などの生活リズム、職場環境などのストレスから自律神経は乱れてきますが、その自律神経を安定させることが気象病を起こさなくする対策となります。
バランスよく栄養をとる、睡眠を十分にとる、入浴やサウナでリラックスする時間をつくることなどで交感神経と副交感神経の働きのバランスをとることが気象病の軽減に必要なのです。

気象病には姿勢改善

気象病では頭痛、首こり、肩こりという、肩より上の部分の症状が多くなっています。
そしてデスクワークの方にこのような症状が多いとされます。
度々取り上げられますが、デスクワークはパソコンに向かっていることも多く、首や肩周りへの負担がかかりやすいものです。
頭が前に落ちやすい姿勢が続くことで頭を支える筋肉は疲労してカタくなり、首から肩、背中にかけての神経にも負荷がかかります。
不良姿勢で筋肉や関節へのストレスで肩こりや腰痛を生じることが起こりますが、その姿勢が気圧センサーにも影響し、痛みを生じさせる原因にもなると考えることができます。

不良姿勢の改善にはストレッチやトレーニングが有効にもなり、血液循環をよくする効果も期待できます。
運動不足の解消が姿勢の悪さと気象病を改善することにつながるものと思います。

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座ったままで動きがカタくなりやすい肩甲骨の運動。
両腕を上にあげて、首を長く、肘を下におろすように腕をさげていきます。
10回程度、上下に繰り返しましょう。

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長いデスクワークの後に。
背中、胸、肩の柔軟性をよくするストレッチ。
四つん這いでベッドや椅子に両手を置き、胸を下にさげるようにします。
20秒程度、ゆっくりと伸ばしましょう。

 

また、首には椎骨動脈という動脈があり筋肉のカタさによる圧迫を受けます。
この椎骨動脈は枝分かれして耳へつながっています。
圧迫されることによって血行不良になれば耳の内耳への血流も悪くなり酸素や栄養分がいきません。
内耳への血流改善ですすめられているのが耳の動かす体操です。
30~40秒程度でよいのでも内耳の血行がよくなるといいます。

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不良姿勢の改善にはストレッチやトレーニングが有効にもなり、血液循環をよくする効果も期待できます。
運動不足の解消が姿勢の悪さと気象病を改善することにつながるものと思います。

梅雨時期の対策は服装から

梅雨がはじまる5月下旬ごろは気圧の変化が起こりやすい時期です。
近年は春から夏日があるときもあり、汗をかける身体の準備をしておく「暑熱順化」ということが提案されています。
この汗をかける身体というのも梅雨では大切なことといわれています。
梅雨では湿度が高くなると身体に水分を溜めこむ傾向になり、汗をかきにくくなります。
耳の内耳もむくみやすく、体液の循環が悪くなって頭痛やめまいの原因になります。

天候は変えることはできませんが、身体に湿気をためないということに気をつけたいものです。
対策できることが服装、湿気を逃す通気性のよい素材のものを選ぶということです。
身体は熱を逃がすために汗をかき、水蒸気となって蒸発しますが、通気性が悪い服では熱や汗がこもってしまします。
麻の素材のもの、化学繊維でも通気性や吸水性に優れたものの多くあるので服が持つ機能を生かしていくようにしましょう。
また、首元が広い服、袖などがゆったりしたものが通気性をよく水分を逃がしやすくする対策として提案されています。

まとめ

梅雨のジメジメした時期は動きたくなくなったり、雨で外に出たくなかったりすることもあります。
天候を変えることは人の力ではできませんが、それに適した環境や体質に注意を向けることは可能な部分もあると思います。
天気と体調を予想しながら活動と休養をバランスよくとりいれて雨の季節を過ごせるようにしていきましょう。

・天候により不調があわれることは「気象病」「天気痛」をいわれる。
・気圧の変化が不調に影響する。
・自律神経の働き、姿勢の改善が有効となる。

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